140字小説【恋の終わり】

初めから歩調を合わせたのは私だった。
貴方の横に居たくて、貴方の空気を感じたくて、一生懸命足を早めた。

始めは負担さえ感じない事も、時が経ち無理が積み重なり、段々歩調も合わせられなくなる。

気がつかない、振り返らない貴方が嫌いになった。
もう貴方との距離は埋められない。

一つの恋が終わる。

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