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斯波遼三郎
2023年12月16日 21:36
一遍上人は32歳から51歳まで遊行と呼ばれる行脚の旅に出ていたわけだが、そこで気になるのが費用についてである。これについては全くもってどうしていたかはわからない。しかし、時代は中世鎌倉期、僧と言うだけで各地で施しを受けていたのかも知れない。ただ、資金があったという可能性も捨て難い。 徒然草の中に、しろうるりという、仁和寺真乗院の盛親僧都がある法師につけた渾名の話がある。この法師は、師匠が亡く
2023年11月10日 17:51
一遍上人が再び出家し、家も家族も捨てて遊行に出るのは32歳である。まず向かったのは信濃の善光寺。 善光寺は歴史が古く、奈良の東大寺よりも古い。御本尊の一光三尊阿弥陀如来は日本最古の仏像と言われていている。一遍上人が生きた鎌倉時代にはすでに善光寺信仰は広まっており、源頼朝や北条一族が厚く信仰し、多くの人が参拝に訪れる寺院でもあった。 この善光寺が行っていたのがお札配りである。一遍上人は、遊