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キタダ授業記録集 3



7年前、前々任校で行った授業です。


あるクラスで、ふいに時間ができたので
よっしゃここは朗読だ、と思い
新潮文庫の『中学生に読んでほしい30冊』から二冊をリストアップ。
「怖い系と恋愛系どっちがいい?」と生徒たちに聞くと、
このクラスでは「怖い系」が多数。
夏目漱石の『夢十夜』のことを
「とくに第三夜が怖い…。うなされるぐらい怖い」
などと紹介しつつ、
「でも今日はそれではなくて」と読んだのが、
これです。

1時間では途中で終わってしまって、
次の時間どうしようかなあと思っていましたら、
生徒から続きを読んでとリクエスト。
最後まで朗読し、感想を書いてもらいました。

私は1988年の6月に、教育実習に行った学校で
「全校読書」の時間にこの原作をはじめて読みました。
「新潮カセットブック」の朗読を全校放送で流しながら、配布された本文を目で追っていくというスタイル。
このとき感動した私が、その直後に公開されたジブリ映画の
『火垂るの墓』を映画館に見に行ったのは言うまでもありません。

カセットブックの朗読は橋爪功さん。
野坂昭如氏独特の「あの」文体をみごとに表し切っていて、
そのときから橋爪さんは私の尊敬する俳優さんになったのですが、
この橋爪功バージョンを意識して、
真剣勝負で朗読しました。
〔YouTubeにこの橋爪バージョンがアップされているようです。〕

これは2時間目の朗読のとき、教室に行くと
すでにこのように黒板に書いてくれてあった。
うれしくなって思わずぱちり。




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