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資格なしスキルなしの平凡な主婦が電子書籍を出版した話

これからできる仕事って何があるのかな?

50代になってよく考えるようになりました。
40歳の時に突然病気になり、後遺症で、できないことが増えました。
それでも事務のパートや宅急便の受付のアルバイトをしたことがあります。
重い荷物を持つのがつらくなり2020年3月にアルバイトをやめたのです。

「緊急事態宣言」今まで聞いたこともない言葉。
コロナで世の中が恐怖、不安に包まれていました。わたしも将来への不安はありました。
50代でできる仕事ってあるの?

派遣に登録してみよう。今までのバイトは直接雇用で派遣に登録するのは、はじめてでした。
来社して面接。Webで面接、登録。何社も登録しましたが最初でつまづくのです。

登録できる資格やスキルがない。情けなくて辞退したこともあります。
仕事の希望は事務でしたが、パソコンが得意ではない。ブラインドタッチもできない。
年齢も50代。仕事があるとは思えない状況です。

紹介されるのはコールセンターばかりでした。
後遺症で、できなくなったことのひとつに「うまく話せない」があります。
意思疎通ができるので障害ではありませんが、なめらかに話せないのです。
カタコトの外国人のように。外国の方と思われたこともあります。

コンプレックスでした。そんなわたしにコールセンターの仕事、できるわけない。
いや、やりたくなかったのです。

そんな時Twitter(現X)で見つけました。「凛さん」を。
『70代で文章を書いて収入を得る』ってどういうこと?
貼ってあったリンクへいくと「ライティング講座」の案内でした。

なんか気になる。文章を書くことは好きだったのです。
無料体験講座を経て本講座に申し込んでみました。

ライティング講座1回目

体験講座も受講していたのに、なぜか「失敗した」と思ってしまいました。
同期の方たちがみんなすごいのです。(すでにライターの方多数)普通の主婦が来る場所じゃなかった。
それと先生が早口でついていけない。わからなかったところはアーカイブでなんとかなるか。とオロオロした初回でした。お金払ったしとりあえずやってみようと、腹をくくりました。70代の方本当にできたの? と思いながら。

講座はzoomでした。顔出しで参加すると集中力がアップするらしく恥ずかしさを乗り越え
毎回顔を出してがんばりました。しかし、パソコンが古くてzoomがうまく使えなかったのでパソコンを新調しました。

新調したのにzoomのビデオの調子が悪くて、ビデオからわたしだけ消えるという不思議な現象が起こります。昔のピンクレディーの歌「透明人間」のように消えるのです。
(伝わるかな、テレビからピンクレディーが消えます!)

課題の提出も四苦八苦。娘に頼むと「本当にそのレベルでよく講座受けたね」と呆れられる始末。パソコンも勉強したほうがいいと、パソコン教室にも申し込みました。
学びの日々の始まりです。

講座を受けている途中で気づいたのですが、「電子書籍を出版する」のが目標らしいのです。が、わたしには関係のない話、出したい人が出せばいいんだよね?と思っていました。

毎回講座では、はじめて聞く言葉ばかり。「はじめて聞く人?」の問いに毎回手を挙げていました。先生は親切丁寧に教えてくれて感謝しかありません。
しかし人は忘れる生き物です。わたしは特にそうかもしれません。
情報量が多く、頭がパンク状態でした。

同期に助けられました。講座受講と同時にアカウントを作ったXで同期との交流で励まされました。他にもアクティブな方がたくさんいて、交流するのが楽しくなっていきました。

講座が進んでいくと「やっぱり電子書籍を出版したほうがいいのだ」と思うようになりました。電子書籍出版には最低2万文字を書くことになります。
わたしのような、普通の主婦には「実績」になるのです。
ライティングを学んでいるのだから挑戦したほうがいいのではないか。
「いや、わたしには無理だよ」ともう一人の自分がささやきます。

そんなこんなであっという間に3か月の講座は終了。このころには、「電子書籍を出版したい」という気持ちが大きくなっていました。

わたしのような普通の主婦が電子書籍を出版したら、誰かの勇気につながるかもしれない。と思ったのです。「自分にもできるかもしれない」と思ってもらえたらいいなと。

2万文字は遠い

とにかく書く。と頭ではわかっているつもりでも書けない。
書いては消してのくりかえし。時間だけが過ぎていく。
そして多くの人がぶつかる、『こんな文章誰が読むの問題』です。

書いては消してをくりかえしているうちに、壁にぶつかるのです。先生曰くみんなぶつかる壁なので大丈夫とのこと。

日々心が揺れました。「やっぱりわたしには無理なんだ」「やめっちゃたほうが楽だよ」
「がんばればできるよ」「あきらめないで」
いつも二人の自分が存在します。最後のわたしのモチベーションは、やりきった後の景色が見たいと、わたしができたらきっと誰かの勇気につながるとの思いでした。
こんなおばさんでもできた。普通の主婦がやりきった。きっと「自分にもできるかも」と思う人がいるはずです。わたしは自分に言い聞かせた言葉があります。毎朝起きたら自分を抱きしめるように肩に手をやり、「大丈夫、大丈夫。できる、できる」を繰り返すのです。

時間はかかりましたが、少しずつ進んで行きました。ある日15000の文字カウントを見た時やっとここまできたと光が見えました。あの時の気持ちは、今でもはっきりと覚えています。

はじめてのことばかりで他にも失敗はありましたが2023年8月29日に無事電子書籍を出版することができました。Amazonにわたしの電子書籍がある。感動しましたがほっとした気持ちのほうが勝ちました。

それでもやりきった達成感は大きく、娘にすぐメールしました。
「おめでとうやったね」の文字がとてもうれしかった。

Xでは宣伝しましたが、リアルの友人たちには恥ずかしさもあり、なかなか言えませんでした。でも何人かの友人から「読んだよ、おもしろかった」などと言われるとやっぱりうれしいものです。新着1位もいただきました。

自己肯定感が低かったわたしでも、少し自信みたいなものがつきました。
もう少し学びたいと、ストーリー講座にも申し込みました。
まだぼんやりとしていますが、夢をもうかんでいます。

わたしのような資格なし、スキルなしの平凡な主婦でもできたのです。
わたしは、文章を書くのが好きだったことを思い出してチャレンジしました。
あなたも、やりたいことや、気になるものがあるのなら一歩踏み出してみませんか?
きっと違う景色が見られるはずです。


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