むーやんとたんぽぽの綿毛
なんにもない空の下で、むーやんはすっかり地球が好きになりました。
どちらを向いても花が笑っていたからです。
むーやんの宝ものは虹のよう。
遠い星からもってきた七色だけのクレヨンです。
どのお花の絵をかこう――
花園に生きとし生けるものが咲いています。
あらゆるいのちの姿を借りて、惜しみない光をめぐんでいます。
そよふく風が運んできたのは、たんぽぽの綿毛です。
うつくしい驚きに打たれ、むーやんはひざまづきました。
心の目をとおして見るとき、だれもが気づくことでしょう。
たんぽぽ