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なぜ「ミスマッチ」が起こるのか? 採用活動での失敗を避けるためのポイントを解説します
皆さんこんにちは 🙋🏻♀️ ポテンシャライトの阿部です。
ポテンシャライトでは、日頃からHRパートナーとして、採用企業さまそれぞれのニーズを伺いながら、多岐にわたるお仕事をご一緒させていただいております。
突然ですが、最近このようなご相談をいただきました。
😭 < 採用活動はだいぶ実績も積むことができてきたし、計画通り進められています。ですが採用 ~ 入社後早いタイミングでの「ミスマッチ」が発生し、退職となったメンバーがいたんです…。
本noteをご覧いただく多くの方が、おそらく人事 / 採用担当者、また何かしらで採用活動に関わっている方かと思いますが、採用活動 / 入社後の人材の活躍において「ミスマッチ」は一定「仕方ない」と捉えられているかもしれません。
ただ、採用市場が年々激化している現状において「せっかく採用となった!入社いただいた!」という希望に溢れる人材が「選考中 ~ 内定承諾後の辞退」や「入社後の早期退職」に至っては残念でなりませんよね 💦
このような辞退や退職の大きな理由が「思ってた会社・組織・業務内容と違った」といった入社後のギャップが「ミスマッチ」とまとめられることがほとんどです。
🧐 < そもそも「ミスマッチ」とはなんだろうか?何かしらの方法で「ミスマッチを回避する方法」はないだろうか?
本noteではこの課題について、事例をベースに情報をまとめていければと思います。では、早速はじめましょう!
1. 採用活動 / 人材定着における「ミスマッチ」とは
本noteではまず「そもそもの”ミスマッチ”とは」何を指しているのかを整理します。また、ミスマッチが発生する「タイミング」と「要因」についてもまとめます。
1-1. 採用活動 / 人材定着におけるミスマッチの定義
▼ ミスマッチ とは...(≒ 採用ミスマッチ)
採用企業側と求職者側の組み合わせにおいて認識のズレが起きること
これは採用企業さま側と求職者さまでの期待値の違いや認識の齟齬などにより「自分が思ってたこと(解釈していたこと)と違う」という状態が発生することです。
「採用企業さま側が感じるミスマッチ」はよく「思っていたスキル値よりも高かった / 低かった」などです。つまり、面接面談など選考フローにおいて求職者さまのことを正しく「見極められなかった」という場合です。
一方で「求職者さま側の意図するミスマッチ」は、その多くが「期待していた環境と違った」「聞いていた話と違った」など、面談面接などの選考フローにおいて「すり合わせできていなかった」という場合が多く見られます。
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「採用企業さま」側が考えるミスマッチと「求職者さま」側が感じるミスマッチにはそもそも差分がありそうなことをご理解いただけたかと思います。
これらの「すり合わせできていなかった」事象が複数項目(仕事内容・労働環境等)で発生することがあります。この結果、内定承諾といった求職者さま側の意思決定フェーズにて「辞退」があったり、入社後の「早期退職」に繋がったりします。
※ 本noteでは、あくまでも「求職者さま側が感じるミスマッチ」にフォーカスして整理します。もし「面談面接における見極め」について知りたい方はぜひ こちらのnote も合わせてご覧ください!
1-2. 「ミスマッチ」の発生タイミング
では、求職者さま側が感じる「ミスマッチ」はいったいいつ発生するのでしょうか。
いくつかの企業さまが実施した「入社満足度」や「ミスマッチ」に関するアンケート結果の多くは「実際に入社してみたら話が違った」などの ”入社後に気づいた”という内容でした。
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(CX設計については こちらのnote にも詳細がございます)
つまり求職者さまにとっては採用企業さま側との間で「選考フローのどこかで」に何かしらのズレが生じてしまい、気づかぬうちに内定承諾、その後入社したタイミングで違和感が顕在化するというものです。これが選考中に前倒して発生すると「辞退」に繋がります。
双方がしっかりとお互いを認識、すり合わせたうえでの「辞退」は決して悪いもの(ネガティブな要素)ではないと思います。むしろ適切に見極め、判断できていた結果です。
しかしながら、双方の期待値をどこまですり合わせることができるかに、現時点で十分にこだわっている採用企業さまは少ないと感じています。
1-3. 「ミスマッチ」が発生する要因
次に、どうしてミスマッチが発生してしまうのかを整理します。
これは具体的に採用企業さま側に寄せられる「退職理由」から紐解くことが可能です。
どのような退職理由が多いのか?については少し見づらいかもしれませんかこちらにまとめます。
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過去の大規模調査 によって公開された情報をもとに、退職理由の上位となるものをまとめたものがこちらです。上位には報酬やワークライフバランスなど「入社前の期待値と実態が異なってしまった」という事例がある項目が並んでいます。
これらを整理していくと以下のようにまとめることができました。
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つまり、入社前になかなか求職者さま側から聞きにくいような情報がきっかけとなって様々な「ズレ」を引き起こし、最終的には退職に至っているというケースがみられます。
ちなみに、日本のベンチャー / スタートアップ領域における平均的な在籍期間は約3年 ~ 4年と言われており、ポテンシャライトでご支援させていただいている企業さまも多く当てはまる場合があります。入社後にすぐ退職してしまうというケースは企業さま毎ではレアケースかもしれませんが、ゆくゆくの退職にも繋がっていることはご理解いただけるかと思います。
2. ミスマッチの「回避方法」とは - 概念
冒頭でも記載した通り、求職者さま側からの「ミスマッチ」はその多くが「期待していた環境と違った」「聞いていた話と違った」など、面談面接などの選考フローにおいて「すり合わせできていなかった」という場合が多く見られます。
こちらについては、エントリーマネジメントを徹底できるかが重要だと考えています。(詳細については こちらのnote にもまとめております。ぜひご覧ください。)
▼ エントリーマネジメントとは...
入社前と入社後のギャップを限りなくゼロに近づけるアクションのこと
引用したnoteでも記載の通り、エントリーマネジメントとは「入社前後のギャップを限りなく減らす」ことの重要性と方法を整理しています。
採用活動におけるミスマッチを限りなく減らすためには、以下の2つのポイントが特に重要だと考えています。
▼ エントリーマネジメントにおける重要なポイント
1. 「ギャップ = 期待値のズレ」がなぜ生じるのかを理解すること
2. 企業からの情報を可能な限り「相手の解釈に」任せないこと
2-1.「ギャップ = 期待値のズレ」がなぜ生じるのかを理解する
求職者さま側が「思ってたのと違う」と感じる瞬間は様々あるかと思います。ただなぜ「思ってたのと違う」のでしょうか。
それは「聞いていた情報が断片的だったから」や「聞いていた情報の粒度があらかったから」だと考えています。( 詳細は こちらのnote から引用しています )
![](https://assets.st-note.com/img/1713956427684-SDHp8WnKN9.png?width=1200)
元々詳細な情報を知っていたら期待値のズレが生じる確率は低下します。
採用企業さま側からの詳細な情報提供が実施できること(求職者さまが十分すぎると感じるぐらいでも問題ありません)が「ギャップ = 期待値のズレ」を生じさせないポイントです。
2-2. 企業からの情報を可能な限り「相手の解釈に」任せないこと
こちらは上記に付随しますが、求職者さまが「ご自身の解釈で」情報を理解し判断することでの「ズレ」も生じてしまうことがあります。
※「解釈」については こちらのnote にて記載しておりますが、少し文脈が変わりますのでぜひお時間のある時にご覧ください。
▼ 求職者さま(= 相手)の解釈によって「ズレ」が生じる例
採用企業さま:「こちらが活躍しているメンバーのインタビュー記事です」
↓↓↓
インタビュー記事の内容:「9:00からMTG開始です」と書いてある
企業制度 :「フルフレックス」としている
↓↓↓
求職者さま:「フルフレックでもいつも9:00からMGTあるの?どうなんだろ」
もちろんこちらは極端な例です。(ここまで細かいことを気にしていたらどのような記事も書けなくなってしまいますよね💦)
ですが、求職者さまの「解釈」はどんなに優秀な方でも様々です。(個人の価値観に紐づいていると思います。)このため、できるだけのすり合わせ = 期待値調整は行っても損はないと思います。
3. ミスマッチの「回避方法」とは - 具体的手法
前項では、本質的に「ミスマッチを回避するため」の概要を整理しました。次に「具体的にどうやって」ミスマッチを回避していくかをまとめます。
▼ ミスマッチの「回避方法」の具体例
エントリーマネジメント(最終面接前)フェーズ
- ポリシー等の情報提示(entrymanagement book)の提示
- 人事ヒアリング面談を実施
オファー面談フェーズ
- 内定通知書の他にオンボーディングプラン等の情報を提示
- 現場(一緒に働く)メンバーからのフォローアップ面談の実施
トライアル勤務 / トライアルMTG
- 内定提示後にトライアルでの業務参加を実施
3-1. エントリーマネジメント(最終面接前後)
最終面接前後に入社後のギャップ( = 期待値のズレ)を限りなくゼロにするため、求職者さまにお渡しする情報、及び付随するアクションです。
ポテンシャライトでは「entrymanagement book」として資料を作成し、情報を共有しています。(詳細は こちらのnote にまとめています)
各種ポリシー(コミュニケーションポリシーやマネジメントポリシー)などは作成に時間がかかるかもしれませんが、取り急ぎ「うち(企業さま)はこんなところだよ」と雰囲気を伝えるだけでも効果を発揮します。
3-2. オファー面談フェーズ
オファー面談について、「ただ労働条件を提示する場」となってはいないでしょうか。(ドキッとした方もいるのでは、と思っています)
求職者さまに対して、大袈裟すぎる歓迎をする必要はありませんが、それでも「ぜひうち(企業さま)にきてほしい」と「伝えること・伝わること」が重要です。
- オファー面談に追加して会食を実施する
- オファー面談のタイミングで入社後の実際の期待値を提示する
- 現場(一緒に働くメンバー)からのフォローアップ面談を実施する
様々な方法で「実際に働くことのイメージ」を持ってもらうことが重要です。
3-3. トライアル勤務 / トライアルMTG
こちらは少々実施には運用工数がかかってしまうかもしれません。ですが「こんなの想像と違う!」というズレは限りなく防ぐことが可能ではないでしょうか。
トライアル勤務が難しい場合は、社内ランチやオフィスツアー、総会・月次締め会などへの参加もご検討いただけると良いかと思います。
4. 最後に
いかがでしたでしょうか。
辞退や退職の大きな理由が「思ってた会社・組織・業務内容と違った」といった入社後のギャップが「ミスマッチ」とまとめられることがほとんど、という現状に対して、今後どのように回避できそうか?という観点を整理してみました。
昨今の採用市場は本当に厳しいです💦だからこそ、辞退や早期退職は避けていくことで、採用企業さまがかけた労力も水の泡となりませんし、求職者さまも納得感のある決断をできるかと思います。
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