- エントリーマネジメントブック- 適切なタイミングで候補者に情報を届けるCX設計手法
「どうしても退職者が出てしまうのですが…」
「入社前後のギャップが出てしまっているように思っていて…」
というお話を耳にすることがあります。
2017年以降は採用広報がトレンドとなり、2019年以降は採用ピッチ資料がトレンドとなりました。この両者は「自社の情報を粒度細かく伝えること(PRすること)」が目的になるかと思います。
ただ、これが「裏目」に出てしまうこともあります。どうしても「良い」情報を中心にアウトプットすることが一般的だと思うのですが、冒頭に出たお話を考慮すると「良い」情報のみをアウトプットをすることが正ではないと思っています。
本ブログはそのあたりをまとめた内容になっています。
0. はじめに
当社ポテンシャライトでは、ご支援先の採用力を向上させるプロジェクトとして下記の課題に合わせて実施させていただいております。
- 採用ブランディング:
採用活動における魅力の「発掘」「言語化」「整理」すること。
- 採用広報:
各魅力を「狭く」「深く」打ち出すこと
- 採用ピッチ資料:
各魅力を「薄く」「広く」打ち出すこと
このように、会社としての魅力を打ち出すことは採用活動においては非常に重要です。しかし、採用だけでなく、入社をしていただいてから会社に定着をして、パフォーマンスを出していただかなければなりません。その際に、出てきた課題としてこのような課題が生まれました。
「会社の魅力"だけ"を打ち出すことは果たして正解なのだろうか?」
その最適なソリューションとして生まれたものが、エントリーマネジメントブックになります。
下記noteは、弊社の寶田が出したこちらのnoteの中に記載のある、エントリーマネジメントブックの作成方法について執筆をいたします。
1. エントリーマネジメントブックとは?
1-1. エントリーマネジメントブックとは
入社後のギャップを限りなく0にする、内定前後にお渡しするドキュメントになります。
入社後にギャップを感じてしまうと、組織への悪影響や、早期退職のリスクの増加など、悪い影響が多くあります。では、起こってほしくない入社後ギャップはなぜ起こってしまうのでしょうか。
1-2. 飲食店の事例を挙げてみる
みなさん、飲食店でこんな経験はございませんか?
思っていた期待値よりも低かったパターンですね。
これを企業に置き換える、つまり採用の現場でも同じことが言えると当社は考えております。
例えば、
などです。ポイントは「思ったよりも」です。ただ、これは当たり前ですよね。人生で起こりうることは「思ったよりもよかった」「思ったよりも悪かった」が多いかと思います。
仮に新しい企業において「思ったよりも悪かった」という事象が多数発生してしまった場合、早期退職も考えることも増えてくるのではないかと思います。
そのため、エントリーマネジメントブックでは「こんなはずではなかった」を最小化することにより、入社前後のギャップを少なくできるのではないか、その結果退職も減るのではないかと思ったのです。
1-3. 「こんなはずではなかった」の事例を並べてみました。
これら全てを選考途中で伝えることは難しいかと思います。もちろん面接での情報提供は一生懸命行った前提での話です。では、どのようにこれらの内容をアウトプットすれば良いのか?
1-4. エントリーマネージメントブックの誕生
そこで、本ブログの主役である「エントリーマネージメントブック」の誕生となりました。具体的なコンテンツは下記「2」以降で説明をするのですが、チラ見せをすると、
このようなコンテンツになります。では、詳しくコンテンツを見て参りましょう。
2. コンテンツを決定していくために、情報の整理
改めてですが、入社前後のギャップを防ぐために重要なのは「こんなはずではなかった」の最小化です(とポテンシャライトは思っています)。では、「こんなはずではなかった」の内容をレベル別に分けてみてみましょう。
2-1. Level.1 オファーレターでお伝えできること
どの企業様でもオファーレター(採用通知書)は提示されているかと思います。その内容はレベルが低い内容(当たり前に提示をする内容)であり、みなさんも伝えていただいているかと思います。
2-2. Level.2 オファー面談でお伝えできること
オファー面談を実施している企業、実施していない企業があるかと思いますが、間違いなく実施していただいたほうが良いかと思います。スケジュール的に難しければ「入社前面談」と姿を変えて実施していただいても問題ありません。オファーレター以上に詳しい説明ができるかと思います。
2-3. Level.3 オファー会食/お試しワークでお伝えできること
オファー面談は少々ビジネスライクな場になりますが、会食の場ではもっとラフな質問もできるかと思います。また最近流行りつつある「お試しワーク」。1日だけ出勤させていただき仕事をご一緒してみる、これだけでも企業の理解が進むかと思います。
2-4. Level.4 各種ポリシーでお伝えできること
ポリシーとは…?説明は後述しますね。
3. ポリシーとは?
「ポリシー」をGoogleで検索かけてみると、このような結果がでてきます。
その中で、一番しっくりきたのは「方針」になります。
そんな中、ポリシーは「価値観」とポテンシャライト定義しており、価値観と認識するとこの後の話が頭の中に入ってきやすくなります。
MVVの中でValueに意味合いとしては近いですね。
Valueを設定されている企業様は多いかと思うのですが、皆さんの企業様ではValueをどのように定義(日本語訳)していますか?下記のように「行動指針」と定義していることが多いのではないでしょうか 👇
ただ、「行動」についてのValueのみで良いのでしょうか?行動指針はもちろん重要だと思うのですが、行動以外にも下記のようなValue(指針)を言語化したほうが良いと思いませんか? 👇
これらを整理したときに下記のように表現できるのでは?と気づいたのが2020年夏頃でした 👇
つまり、Mission・Visionの達成のための行動指針をValueと定義した時に、
HR領域における、人事・組織にそれぞれの指針を定義するものとして、「ポリシー」を策定することの重要だと思ったのです。
3-1. ポテンシャライトの人事ポリシー
ポテンシャライトを事例にして説明してみます。
- 採用ポリシー
- 育成/教育ポリシー
- 評価/待遇ポリシー
3-2. ポテンシャライトの組織ポリシー
- 事業運営ポリシー
- コミュニケーションポリシー
- マネジメントポリシー
- 経営陣ポリシー
といった感じです。
(noteの尺の関係で、こちらに記載していない内容もあります。)
4. ポリシーを作っていくために重要なことは、毎日の仕事を言語化すること。
前述させていただいた、「ポリシー」とは、自身が何かを選択する時の行動指針と定義をしています。そのため、ポリシーの源泉になるものとは、普段の業務の中に隠れているのです。
改めて、人事ポリシーは、採用・育成/教育・評価/待遇の3要素からなります。
採用における、育成/教育における、評価/待遇それぞれにおける…
などなどを思い返してみてください。
組織ポリシーは、事業運営・コミュニケーション・マネジメント・経営陣の4要素からなります。
事業運営における、コミュニケーションにおける、マネジメントにおける、経営陣のスタンスにおける…
などなどを思い返してみてください。
ヒントは、週報や、振り返りしたシートだったり、1 on 1の議事録に隠されているかもしれません。
最後に
いかがでしたでしょうか?今回は「CX」の中でも「エントリーマネジメント」について執筆をいたしました。ここでは全てをお伝えできないのですが、ご興味ある方は是非お気軽にお問い合わせくださいませ!
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