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NYでのコロナウイルスによる影響日記7

3/23(日)

家に閉じこもったまんまの1日だった。外出禁止令が出たのもあるが、朝から土砂降りだったからだ。

アメリカに留学に来ているというのに、渡米前まで続けていたオンライン英会話を再開した。レアジョブというサービスで、フィリピンの講師とSkypeで会話ができる。

本末転倒だと思っていたが、これが素晴らしい。この日の日記で不満をぶちまけたが、25人すし詰めの語学学校よりも遥かに手応えを感じる。それに、会話は単に気が晴れる。

マレーシアに住む友人から電話があった。

マレーシアでも生活に必要な店舗や機関を除いて閉鎖。さらに各所に検問が設置され、家族で買い物に行こうものなら「一人で行け」と言って追い返される徹底ぶりなのだそう。

本当の意味で、世界がつながっていることを実感する。

本当の意味と言ったのは、ふだん世界らしきものを感じる機会があったとしても、その多くは欧米が中心になっているためだ。しかし今は、世界に敷かれた境界線が消え、私とあなたが遠い海を隔ててすぐ隣にいることを感じずにはいられない。映画「インデペンデンス・デイ」で描かれていた地球軍ほどシンプルではないけど、危機的状況に置かれて初めて世界を身近に感じ、愛おしく思えてしまうのは皮肉なもんである。

3/24(月)

起きたら東京オリンピックが延期になっていた。多分これから東京はガンガン検査して感染者も公表していくだろう。そういうの想像しただけで憂鬱になる。

外出禁止令は出ているが公園での単独エクササイズは可ということで、天気もいいので近所の公園に行ってみた。

こないだの日曜はずいぶん人が減っていたが、今日はまたいつものように人が運動や散歩、日光浴を楽しんでいた。毎日たむろしているレゲエのオッサンたちは、この日はMIXされた音源をこれまでにない爆音でかけていた。選曲はいつもと違ってヒップホップが中心でDJによるシャウトまで入っていたため、遠目にはブロックパーティでもやってるのかと勘違いするほどの祭りのバイブスが放たれていた。

公園の前の交差点で自動車同士の衝突事故があり、ほかの車が事故車や運転手たちを器用に避けて交差点をくぐり抜けているのを見てヒヤヒヤした。事故そのものは軽微なもので、まもなくレッカーされて片付いた。

公園を出るとき、向かってくる自転車が私の進行方向から避けないので「えっえっ」となり、ビビって避けたら相手も同じ方向にハンドルを切ったのでぶつかりそうになった。

対向から来る人とすぐぶつかりそうになる人は割といると思っているが、私もその一人だ。昔、ふざけてパンチを寸止めしてくる友人がいたのだが、何を血迷ったかパンチに向かって顔を動かしてしまい思いっきり殴られた形になったことがある。

公園から帰ると、クイーンズに住んでいた頃のルームメイトが連絡をくれた。彼は本当に気のいい男で活力に満ちているので、話しているだけで元気が出た。電話くれてありがとう。

やはり彼も自宅にいる時間がほとんどで運動量も減るし金も無いしで大変とのことだった。

どうなるかわからんが、高額家賃都市NYでは住民の4割が翌月の家賃を払えない見込みだという。これは個々の大家さんや不動産屋が我慢してなんとかなる話ではないので、市から支援策が出ないか期待している。そうなれば私の家賃も、免除とまではいかなくても減額されるかもしれない。


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