相手の感情を動かす質問を使う
私は人とコミュニケーションをとるとき、よく質問をする。話の中で自分が気になったことを知るために尋ねたり、人にやってほしいことをお願いしたりするときに使う。
質問について深く考えたことはなかったが、それらの質問には種類があることを知った。
今日は、普段私がしている質問を振り返って、気づいたことを書いていく。
質問には種類がある
まず、4種類の質問があることを認識する。
種類を分けるには、
質問の内容の答えを、質問する人が①知っているのか、②知らないのか。
また質問される人が、その答えを③知っているのか、④知らないなのか。
この4観点を組みわせる。
1つ目(①③)
両者とも答えを知っている場合には、「確認するための質問」になる。
2つ目(②③)
質問する人だけが答えを知らない場合には、「情報収集するための質問」になる。
3つ目(①④)
質問する人だけが答えを知っている場合には、「誘導尋問」になる。
4つ目(②④)
両者とも答えを知らない場合には、「相手に気づきを与えることができる質問」になる。
認識することでできること
4種類の質問を認識することで、自分が相手にどんな質問をしているのかが分かる。そして、その質問が相手にどんな感情を抱かせるのかも想像することができるようになる。
使われる質問によって、人間関係に変化を起こすことができる。
例えば、確認や情報収集の質問がお互いに頻繁に取られていれば、分からないことや気になることはすぐに気軽に聞ける良い人間関係ができているのではないかと思う。
このような関係を築くことでミスを減らすことや、不安を小さくすることにもつながる気がする。
立場が上の人が自分から積極的に確認をしていくことで、相手から確認をしようという姿勢が生まれるかもしれない。
質問次第で相手の感情が変わる
私は、「~までにできる?」というような質問をすることがよくある。
一見、お願いしているように見えるのだが、「可能だよね。」といった答えを持って質問する誘導尋問に近い。
これを受けたときの相手の感情は、タイムリミットを決められ、
~までにやらなきゃいけないのか。という義務感を持つことになる。
では、これを
「どのくらいでできそう?」に変えてみると、
相手自身に目標を決めてもらうことができ、相手は自分で立てた目標に向かい、こうやればできそうだなと自ら考え、前向きに取り組むことができるようになる。
質問で、タイムリミットが目標に変わり、前向きに取り組む姿勢と思考することを促すことができるのかもしれない。
もうひとつ、相手に指示を出したりする場合でも、質問は変えられる。
私は「これが終わったらこれをやってもらえますか」というようなリクエストをよく使う。
これを、「状況はどんな感じですか」「今どんな作業ができそうですか」のような質問に変えるとどうだろう。
指示だけをした場合は、次はこれか、多いなと与えられたものに対して感想を持ち、義務感が強くなる。面倒やつまらないといった感情を抱いてしまうはずだ。最終的には、指示をもらえないと動けない人間になってしまう。
後者の質問は、状況を判断し行動を選択する一連の思考を促すことにつながっている。同時に、自分で出した答えには、その人の意志が含まれているため、任せてもらっているや信頼されているといった感情を与えることができると思う。
同じ作業だとしても、よし、これをやろうと前向きに取り組むように変化するかもしれない。
相手の選択を認めた後は、「困ったとき分からないときはいつでも言って」と伝え、いつでも支援するという姿勢を与えることが良い信頼関係を築くための仕上げになるはずだ。
普段何気なく使っている質問も種類を認識して使い分けることで、相手に前向きな感情も、反対に辛くつまらないといった感情も抱かせることができる。
私は、相手により多くの気づきを与えることができるように、意識して質問していきたい。
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