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最初はフィンランド希望だったのに英国大学院出願に至るまで

現在2020年8月。イギリスのランカスター大学の教育学「教育と社会正義」の修士課程に合格しました。このプログラムは遠隔教育(全部オンライン)で日本で今の生活を維持しながら学びます。10月1日からスタート。これからとてつもなく忙しくなると周りから脅されているので、今日は自分用のメモも兼ねて、ここに至るまでの紆余曲折を書き留めておこうと思います。

私は1971年生まれ。まもなく50歳の女性です。日本では年齢と性別で何かと制限があるため人生の選択肢がないような気分になる属性でもあります。そして息子は2010年生まれの小学生。現在は公立小学校に渋々通っていますが、小1~小3はイギリス系の老舗インター通っていました。

息子が日本の小学校に入学したくないという入学前不登校状態になって(その後引っ越したので現在は違う学区の小学校に通っています)、色々学校巡りして、本人が選んだのが、校長、副校長、担任がイギリスの教員免許を持っている先生で構成されているブリティッシュな学校。彼は学校の壁に飾ってある生徒の作品を見て個性を大事にしているのを察知して、「この学校に通いたい!」と決めたのでした。

この学校は昨今日本で良く聞くIBプログラム(小学生なのでPYPになります)は採用せず、イギリス連邦系インターで良く採用されているIPCというプログラム、英語は算数はイギリスプログラム、の2つのカリキュラム併用の学校です。(入学前にグローバル駐在員のための情報サイトを調べたところ、PYPよりIPCの方が先生の良し悪しに限らずクオリティが高く保たれるという評判でした。)

学校が開催してくれる保護者向けのワークショップではしばしばIPCについて取り上げられたためIPCについて少しではありますが学ぶことができました。そのおかげで、英語の世界では教育プログラムをフランチャイズのように提供している組織が複数あることを知りました。この事実は、もともと教育学科、企業人事教育を経て小さいながらもビジネスを自分で行ってきた私にとってはインパクトがあり、「もっと世界の教育事情を知りたい!」と思ったわけです。

そして使ったのが、master portals、https://www.mastersportal.com/ 。様々な検索条件で、学びたいプログラムが探せるので、とても便利でこのポータルの存在はありがたいです。検索はもとより「世界には学びのための門戸がこんなにあって、テーマもこんなに多岐に渡るのか」と感動し、夢中で調べました。そして、この中で第一志望にしたいと思った学校が、フィンランドのオウル大学の世界の教育について学べる修士課程でした。市が運営するインターナショナルスクールもあるようだったので、子どもと一緒にフィンランドに行くことができたらとも思ったのでした。

この時点で、親として教育に興味を持っているけれど、現場を知らない自分を物足りないと思い始めました。大学時代で教育学科だったものの心理学を専攻していたので実験調査とレポートで満足。趣味のカメラと旅行のためにバイト優先で、教員免許をとろうとも思わず(教師になることを反対する家庭で育ったのもありますが)きてしまったし、何かと日本は難しいと考えていたところ、スクールインターンという仕組みを知りました。そこで早速応募。経歴書とPR書類を送り、何校かからオファーをいただいた中で、息子も一緒にステイできる学校ということで、ニュージーランドでインターンをすることができました。

インターンを終えて帰国したのが2019年の年の瀬、1月にはIELTSを集中的に勉強して2月8日の試験に臨み、とりあえず目標スコアは達成。さてフィンランドの大学院出願について本格的に情報を集めようかと思っていたところに、はい、コロナです。これは2年間は落ち着かないと推測。しかし、まもなく50歳の私にとってこの2年間を無為に過ごすのは惜しい…。そして息子の休校。私はSNSとmaster portalと読書三昧…。

考える時間がたっぷりできた時、コロナで暴かれる世界のゆがみが私の目を引きました。とくにBLMではアメリカに住んでいた時に目にした黒人差別の理不尽さを思い出しました。昔旅行した国々の写真を眺めながら貧富の差、人種による職業差別、女性差別も思い出しました。この流れで、日本における格差や隠れた差別にも思いが至り、元来の不正義に対して戦いたくなる性質と、女性として今まで思ってきたこと、教育格差などについても思うことがあり、master portal で、オンラインのみで修了できるコースを検索。骨太ランカスター大学の「教育と社会正義」のプログラムを受けてみたい!と寝ても覚めても思うようになりました。

出願は全部オンラインでできるので、とても簡単でした。1971年生まれとしては、SF映画のようです。出願が簡単ではあるものの必ず合格したかったので、途中から志望動機所や職務経歴書のチェックなどもしてもらうためにbeoという会社に見積もってもらってリーズナブルな費用を提示いただいたのでありがたく受けることにして、7月16日に無事出願しました。そして、8月17日に合格の連絡が来たというわけです。

英語力も不足、読み書きが遅い、老眼もある、肩こりもあり、と心配は尽きません。でも何より1つの答えを探す日本方式でしか学んだことがないのが一番ネックになりそうな気がしています。まずは世の中が落ち着きますように。出願のドタバタはまた別の記事に書いてみようと思っています。

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