揺るがず、不二の荒波たれ-映画『HOKUSAI』-
孤高の絵師、葛飾北斎。
彼の生涯、生き様。
時を超え、今も色褪せることなく人の心に輝きを宿す。
そんな素敵な彼の世界を描いた映画、『HOKUSAI』
日本人たることをここまで誇りに感じ、かつ己の表現を貫き続けようと思わせてくれる映画に出会えたことに感謝する。
描く、描く、描く。
人は彼を、「天才」の一言で括る。
とんでもない。誰よりも世界に目を凝らし、描き続けたから葛飾北斎は生まれたのだ。
心の底からふつふつと沸き起こる衝動。その思いを形にせねば。
自分を突き動かすもの、それに正直な人ほど強く生き生きとした人はいないと思う。夢中になるということの根底が垣間見えた気がした。
青年期演じる柳楽優弥、熟年期演じる田中泯。キャスト陣の芝居も、胸打つものがあった。
負けてらんない。創作意欲の火を付けられてしまった、そんな時間だった。
さ、明日も。
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