悪い友達を作らない
大学生の時に、とある科目の最初の講義で教授がこんな様なことを言いました。
「君たちは、学業に妨げとなるような友達とは、今すぐ付き合うのをやめなさい」
なんと!とその時は思いました。大胆なことを言うなあ、この先生は。
でも、いま振り返ってみるとそれは、学業の先輩としての正直な見解だったんだと理解できますし、もしかしたら自分の周りや教え子での失敗を見て言っていたのかもしれないですね。
その仲間は、かけがえのないものなのかどうか。
若い時って、自分が属しているコミュニティや、そこで知り合った人について、良いとか悪いとか分からないんですよね。分ってるつもりでいても、大人(になった自分)から見たら、分っていない。
それで、出会った人がちょっと良い感じだったら、その人の話を聞いてみたり、一緒に行動してみたりする。新歓の時期にサークルに誘われて、ぜひぜひ!どうぞどうぞ!と言われて入会してしまったり。
それはある意味、若者の特権でもあって、道を開くきっかけになるから、悪いことではありません。
だけど、失敗することもある。
特に自分がやろうとしていることの周辺で、別の方向に誘う力には、注意してかかる必要があると思います。
一旦、友達や仲間、コミュニティが出来てしまうと、そこに取られる時間も多くなります。頻繁に表示されるアプリの通知みたいなもので、必ずしも自分が望まないコミュニケーションも取らないといけなくなってしまうのです。
時間が取られるだけじゃなく、他の世界が見えにくくなるのです。ひどい場合には、自分が今住んでいる世界さえも見えなくなる。
若者は、集中力がある分だけ、視野が狭くなりがちです。
逆にその集中力を活かして、目の前にいる楽しい仲間たちは自分にとってかけがえのない人たちなのか、考えてみることも大事だと思います。
もっとも、出会ってすぐにかけがえがないかどうかなんて判断できないですけどね。
楽な方に流れないようにする
今までの自分の経験では、楽になりたい、安らかでいたいと思った先には、少なくとも凄いことは起きなかったです。
楽だよ、楽しいよ、楽しもうよと言ってくる人には注意した方が良いかな。
自分がなんの努力もしないで龍宮城や乙姫が目の前に現れるわけはないのですよね。
もし本気で自分が相手にとってそこまでの価値があると思っているとしたら、大きな思い上がりです。
「据え膳食わぬは男の恥」という古い言葉がありますが、逆に、他人が置いてくれた据え膳は、あえて拒否するぐらいのプライドも大切だと思います。
僕の場合
余談みたいなものですが・・
高校時代の受験勉強の一年間が大変だったし、大学で難しいことを毎日勉強するから、せめてそれ以外は楽しみたい、素敵なキャンパスライフを送りたい。女の子と遊びたい(笑)
そういう気持ちが強くて、部活じゃなくてサークルを選びました。
散策系のサークルで、土曜日の午後に活動して、その夜はコンパ、みたいな生活でした。男女は半々ぐらいで沢山の部員(幽霊部員を含む)がいました。年に一、二回の合宿でも、夜は飲んでたり(笑)
一気飲みが流行った頃なので、犠牲者も出ました。田舎の民宿に街からはるばる救急車が来ました。
高校生活とはまるで違う生活に、若干戸惑いながらも「大人になった感」はんぱない感じで、有頂天になっていました。(いまから考えると)
そうやって過ごした仲間と、いま繋がっているかというと、全く繋がっていません。同じ学部で一緒に勉強してサークルも一緒だった奴だけ、SNSでかろうじて繋がっているだけです。
そこにいた人たち、特に男性は、コンパ大好きの単に飲みたいだけの集団だったのかもしれませんね。
しかしただ1つ、ラッキーだったことは、自分に損失を与えるような人間とは出会わなかったことでしょうか。
今思えば、もうちょっと実りのある活動に参加して、共同作業仲間のようなものを持っていた方が、後々、自分にとっては良かったかもしれません。
卒業
「〇〇からの卒業」などと言われます。
人が成長する過程において「卒業」は避けて通れない局面かもしれないですが、人間関係まで卒業する必要があるかどうか。
もしそれまでの人間関係が自分に良い効果をもたらしてくれていたとしたら、それを無理に無くす必要はないと思うんですよね。
出来ることなら、繋がっていた方が良いのではないかと。
自分と同じく他人も、同じように日々成長しているので、お互いに同じ所に留まっていることは絶対にありません。いい関係なら、お互いに影響して成長することだって可能です。
長い月日が流れると、普通にしていれば既存の人間関係は消滅していきますが、それでも、どこかのコミュニティを離れた瞬間に関係が無くなってしまうほど虚しいことはありません。
せっかく出会った意味はなんだったのか。「4年経ったらハイ終わり」で満足できるのかどうか。
そんな虚しさを感じないためにも、いま目の前にいる仲間は、かけがえのない人たちなのか、そうでなかったら、そうなれる可能性はあるのか、考えてみるのも良いかもしれませんね。
その上で可能性が無いなら、ある時期が来たら卒業してしまっても良いのかもしれませんが。
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