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Family tradition のないFamily

年末になるとクリスマスだの年末年始だのと行事が盛りだくさんで忙しい。クリスマスはパーティやお食事しなくちゃとか、忘年会企画しなくちゃとか、年末年始は大掃除しておせち料理準備しなくちゃとか、初詣にいかなきゃとか、社会全体が一斉に同じことをしなきゃいけない事で右往左往する時期だ。

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うち両親はそういうものがほとんどなかった、、、大晦日ですら特に掃除してるわけでもない家で、いつも通りにいつも通りの食事をしてさっさと7時ごろに寝たりしてた。紅白なんたらも見た記憶が薄い。お雑煮は食べた気がする。クリスマスでそこらのスーパーで売ってるお菓子の入った長靴を数回買ってもらったことがある程度だ。

なので私も何にもしなかった。なので息子もそのたぐいの知識がない。もっとも、私はそろどころじゃなくて忙しかったし、いろんな場所を母子で転々としていたので、その国の伝統にさらされてもすぐに移動するから忘れてしまうし、ということを繰り返していたから。なので息子も、今年は年越しそばっていうの食べてみようかな、またヨーロッパのクリスマスマーケット行きたいな、1月になったらGallette des Roi 食べたいなぐらいな事は最近いうのだが、だからといって、なにをするわけでも用意するわけでもない。

これが我が家の伝統!みたいな行事の過ごし方がないのは寂しい、クリスマスツリーを飾ったりする、準備するときの伝統に従うワクワク感、今年もこの時期がきたね!みたいなウキウキ感、のがないのは寂しい。それを与えられなくてごめんね、と息子に申し訳なく思っていた。

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が、彼も成人し、私もこの年になってみると、掃除しなきゃいけない、準備しなきゃいけない、予約しなきゃいけない、山のようにある「みんながしてるんだから、しなくちゃいけない」感に追い立てられなくて気楽なのではないだろうかと思うようになってきた。          

クリスマスだろうが大晦日だろうがなんだろうが、掃除してない部屋で、後ろめたい気持ちもなく、普通の1日を過ごし、普通に寝て翌日はいつも通りに起きて、いつも通りのルーチンを繰り返してるはずだ。母ちゃんは電話ぐらいしてみようかな。ま、大晦日はゲーム三昧かもしれないね。