ビジネスに使えるアート思考 西野亮廣のレターポット

前回の記事で『13歳からのアート思考』という書籍を基にビジネスに求められる思考はアート思考=自分だけのものの見方をすることをテーマに語りました。

その中で、ビジネスに大切なのは「特殊知識」(流行りや評判に関係なく、個人的な好奇心や情熱に端を発することで得るもの)であるという話をしました。
こういった「特殊知識」を発揮して活動しているのが芸術作品を作るアーティストであるということです。すなわち、アーティストのように思考すれば他にない差別化されたコンテンツを生み出すことが出来るということです。

ここで話は変わりますが、結構前に中田敦彦さんが企画されているyoutubeの番組「win win wiiin」に西野亮廣さんが出演された時の「レターポット」というサービスの話を思い出しました。

その番組の中で、西野亮廣さんが「レターポット」のことを「これは、アートですね」って言っていました。
『13からのアート思考』を読む以前の私は「なんかカッコつけて言ってる」「多分何となくアートって言ってる」と思っていました。
しかし、「レターポット」の概要と『13歳からのアート思考』の内容を照らし合わせると、、、、
「レターポット」は紛れもなくアートでした。

「レターポット」とは、1文字あたり5円で購入した文字を使って任意の相手にメッセージを送信できるというサービスのようです。
ここが『13歳からのアート思考』でいう表現の花の部分ですね。
しかし、重要なのは探求の根の部分。
番組で西野亮廣さんが語っていたのは「人間は死に際に、悪口を言わない。自分の持っている言葉の数が限られたものになると自然に感謝の言葉が出てくる。SNSなどでひどい言葉が飛び交っているのは無料で制限がないから」ということです。

この部分が、西野亮廣さんの個人的な興味関心で探求の根の部分です。
「レターポット」は他者からもらった文字が自分の文字として使用可能になります。
すなわち、たくさん感謝される人に文字が集まり感謝され具合が可視化される仕組みを作り出したのです。

こうやって、他にはない独自のサービスが誕生したのです。
このサービスには何の実用性もないと思います。
でもそこが、かなりアートらしさを醸し出します。
そして、サービスは急拡大し
利用する人々の気持ちに作用し
何より「言葉の数に制限があると悪口がなくなるんじゃあないか」という問いかけを表現の形として落とし込んで新たな価値創出まで漕ぎ着けているところが
まさにアートでありました。

西野亮廣さん、すみませんでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?