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病院栄養士時代のお話(給食現場編)

何を今更なのですが、こそっと私の駆け出し栄養士時代について振り返りをアップしてます。栄養士として管理栄養士として、または医療職として、普通の会社員として、学校でて、就職したのに、「これでいいのかな?」と悩んでいるヒトのひとつのご参考になればと思ってます。(TOPの写真は理想系、実際は、白長靴に、白ゴムエプロン、スッピンにひっつめでしたw)

大学でて、国家試験受かって管理栄養士になったけど、「学食配属」で22歳「食堂のおばちゃんになった話」はこちら。

憧れの病院栄養士になった23歳の現実

学食のおばちゃんを卒業して、晴れて病院の栄養士になった。勤めたのは、病床数(入院できる数だと思ってください)780床の総合病院。内科、外科、産婦人科なんでもある。ここの病院は、病院の栄養士が厨房も病棟担当も、外来栄養相談もやっているいわゆる直営病院でした。

*多くの病院は、私が最初に勤めた委託会社のような会社が「病院の厨房業務」を行い、病院に務める栄養士がその管理をするというスタイルが多いです。

肉じゃが20バージョン総計780食

入ってから毎日は、厨房を駆け巡る日々。厨房は、料理の種類ごとに担当者が1名配置され、その栄養士が一人で、780名分の食事を作る。例えば、メインの「肉じゃが」担当なら780食分を作るのだが、総合病院は簡単には行かない。この肉じゃがを「糖尿病、高血圧、腎症、痛風、心臓病、肝臓病、膵臓病、胆石、産科、そのほか」ごとに作り、さらにその先に、常食(普通に食べられる)、刻み(刻んで置いて食べやすくする)、ミキサー(噛めない患者さん向け)などに別れる。つまり、肉じゃがと言えども、1回に20種類以上のバージョンを作るわけです。

さらに、これを780名に間違えず配膳することも、時間通りに病棟へ届けることも慣れない人間にはハードすぎる日々でした。

朝番と遅番という言葉の意味

当然ながら、早番もありまして、朝7時に配膳ができるように、早番の入り時間は朝3時半から。でも、担当は3名。3名で780食の朝ごはんを6時までに作り、7時までに配膳し、さらに昼の仕込みもするのに当たって、私の出社時間は毎回、「朝2時」でした。朝っていうか、夜中だよね。

24時間戦えますか?ではなく、48時間仕事として遊んだ

大変なのは変わらないけれど、24歳はまだまだ体力がありまして、私の場合、朝2時に出社、昼2時ぐらいに退社。そのまま友達と遊びに出かけ、飲みにいき、夜中はカラオケで騒いで、朝4時に帰宅。シャワーを浴びて、8時に出社19退社、そのまま遊びに出かける。 を繰り返してました。考えると若さってすごい。

毎日必死だったけど、案外楽しかった。

厨房で得た経験、勉強したことをまとめる

この時代、私が取得しようとしていたことは、①病院食それぞれの分量を目で覚えること ②食事ごとの特徴をレシピの数字でわかるようにすること この2つに限る。今も栄養士を目指す方に、病院の現場みておくといいよ。というのは、今も、この時の感覚が クライアントの食事記録を見るときに瞬時に役立つからです。分量で見るって大切。

病院の厨房時代のことを書くと「やりたくない」って言われるけど、栄養士なら一度は経験しておいた方がいい現場。病院に入院している患者さんへの食事の意味を本気で考えさせられることになる。→続く


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