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“ロック様”という、プロレス型スーパースターの魅力とは/『ランペイジ 巨獣大乱闘』レビュー

面白かった!!THAT's 大味!!。
でもそれでいい。
この作品を作った人も、タイトルをつけた人も、ポスター書いた人も、予告編作った人も、引いては作品を鑑賞している我々も、この作品の魅力とは何なのかを暗黙の了解?以心伝心?とにかく、関わる皆が同じ夢を共有している感じが最高に楽しかった!

そして、大巨獣が暴れまわる、サイズと迫力が命の「画で押し切る」この映画の中で、そんな彼らの前でも全く霞まない魅力と存在感でスーパースターぶりを見せつけるロック様が最高に格好いいのです。。

ロック様こと、ドウェイン・ジョンソンとは!?

こんな人。
特段マッチョが好きというワケではないのですが、ロック様の溢れる色気と頼りがいが溢れる男っぷりには惚れ惚れします。
なので今回は、映画の魅力と、ロック様の魅力を合わせてご紹介!

※ネタバレ(内容はタイトルのまんまですが)あります。

■『ランペイジ 巨獣大乱闘』---------------------------------
あらすじ:ロック様と巨獣が大乱闘。
予告編:


■映画について~

予告の時点でたまらない。
物語は、違法な遺伝子実験の薬のせいでゴリラ、オオカミ、ワニがどんどん巨大化して都市を襲い始める。。。
それを止めるために、ロック様が大活躍!。ほんとこんな感じです。

正直『パシフィック・リム』続編で見たかったものは、こっちのほうに沢山盛り込まれていました。
細かい事はいいんですよ、陰謀とか、政府とか、ちょっと大味でも。
とにかく、【画】に宿る監督の熱量と、笑ってしまうほど格好いいキラーショットと、熱くてなりふり構わない戦いぶりと、心が動かされる友情があれば、それでいいの。

それでいうと、同じワーナーでレジェンダリーが制作した『キングコング 髑髏島の巨神』も素晴らしかった。
とにかく怪獣映画に詳しいジョーダン・ヴォート=ロバーツという無名の監督を連れてきて、その愛と情熱を注がせる事で大傑作に仕上げた同作も、「大きいは正義」であり、宮崎駿作品にインスピレーションを受けたという「スピリチュアルな存在」という位置づけを揺るがさず、巨獣vs巨獣という夢のある画を見せつけていた。

正直私は怪獣映画には詳しくないけれど、熱量や執念は作品を通じて伝わると思っているので、それを浴びる2時間が本当に好きなんですよね。
今回も、とにかく巨大化して原型をとどめていないワニが最凶で、そのビジュアルのすばらしさ、最凶感が凄い!
そこに、ロック様と心を通わす陽気なアルビノゴリラのジョージという、戦う敵にもなり、そしてロック様の相棒ともなるキャラクターの造形が◎。
キングコングやゴジラはモンスターだから動きが多少どんくさいけれど、彼らはあくまで動物だから俊敏だしジャンプするしビルも登れる!
これは発明。

まあビジュアル観てもらえれば、一目瞭然ですね。

あとは大都市が破壊されまくる爽快感。
これは、監督がおなじくロック様主演の『カリフォルニア・ダウン』で、サンフランシスコの街をぐっちゃぐちゃに壊滅させた過去を持つブラッド・ペイトンという時点で、安心の人選。

そんなわけでそもそもワーナー巨獣映画には信頼しかないので、どんどんやって欲しい。
今回はレジェンダリーではなく、ニューラインシネマ制作だったので、こっちのラインでもモンスターバース的なの始めてほしいなあ。
(※モンスターバースとは、レジェンダリーの『ゴジラ』『キングコング』などを連ねた巨獣モンスターのシリーズフランチャイズのことです)

ちなみにお決まりの通り、巨獣に立ち向かう軍隊は作戦失敗して壊滅するし、ヘリコプターは墜落するし、簡単に核を街に落とそうとするし、避難完了といっても市民は街に全然いるし、モブ兵士は巨獣にパクっと喰われたり結構雑に死んでいきます。
解毒剤の扱いが雑というか、最優先でしょそれ!とい事が割と後回しなのもね。
もうこの辺は、そういうものと思ってください笑。

ジョージとの友情は、あのよくハリウッド映画で見る、グーパンしあう友情ショットをゴリラとロック様がするっていう場面で胸熱。
意外とそのあたりは丁寧に描いているので、それもおすすめポイント。

■ロック様について~

長くなってしまったけど、そんな巨獣たちに通常の人間が1人で紛れて戦うのに、「えー、絶対勝てないよー」なんて微塵も思わせないのがロック様の凄いところ。

ちなみに、ロック様と愛称をこめて呼んでおりますが、本名はドウェイン・ジョンソン。

彼を知らない人のために簡単に解説すると、元々90年代~00年代にWWEで「The Rock」名でヒール役として絶大な人気を博したプロレスラー。
私の父がプロレス好きなので、当時からうっすら存在は知っておりました。
これがまた、精悍な顔つきに最高の肉体美に加え、素晴らしいマイクパフォーマンスを含め本当にカリスマ性の塊。
そんな彼は『ハムナプトラ』(これまた父が大好き)シリーズあたりから俳優として映画に出始めて、『スコーピオン・キング』で初主演。
この頃の映画はB級作品ばかりだったけれど、『ワイルド・スピード MEGA MAX』あたりからがらっとスマートさが増して、押しも押されぬトップスターに。

彼の魅力は、「だってロック様だもの」で全てを説明できてしまう力。

今回も、ヘリ落ちても死なないし(当然運転も出来る)、銃弾受けても死なないし、拘束バンドを秒でちぎるし、学者で元特殊部隊員だけど元学者設定どこいった状態だし、ゴリラとも普通に友情はぐくんでるし、本人にその気はなくても方々からモテまくるし。

だって、ロック様だもの。

巨獣三頭が暴れまくる中に一人で乗り込んでいくのも、ロック様だもの。

ロック様は、つよいんだから!!

でもそれって、ハリウッドスターとしては超重要だと思うのですよね。

だってトム・クルーズだもの、無謀なアクションに自分で挑戦する。
だってレオナルド・ディカプリオだもの、妻を亡くして無謀なことする。
だってトム・ハンクスだもの、多分いい人。
だってシャーリズ・セロンだもの、多分強い。

キャラクター性もひとつの重要な要素である映画の中で、細かく説明せずにその存在だけである程度の情報を与えられるスターは強い。
(そのイメージがあるからこそ、本人たちは反対のキャラに挑もうとする面もあるんだけど)

そんな時、ロック様は一時“ロック様”という名前をひそめさせ、“ドウェイン・ジョンソン”として自身を根付かせようと試行錯誤していた時期があるように感じます。
そして、その所謂“脳筋”的なキャラクターイメージについても。

でも、今も公式のクレジットは“ドウェイン・ジョンソン”だけど、“ロック様”のイメージはもうWWEのヒール役ではなくなっていると思う。

多分、劇場でヒットする映画がフェス化&アトラクション化しつつある今、安心して身を任せられる存在なんですよね。ロック様は。

ロック様はしなない!!って、誰もが知ってるから、
だから、いろんなものと戦わせたくなるし、それを観たい。

ある意味、大作映画の内容がプロレス化する中で、その真髄を発揮しているのだと思う。
というか、本人がこのプロレス型の楽しみ方を、映画という場を舞台に魅せているのか?
この作品は、まさにそんなロック様の魅力が溢れまくった娯楽作です。

※ちなみに、そんなロック様が実はオタクでひょろひょろの男子高校生という設定でロック様の魅力を逆活用した『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』も最高です。
あと、ジャック・ブラックが凄い。凄いよ。
予告編:


※ちなみに、『ランペイジ』と全く同様の構造で、同様に安心安全のプロレス型スーパースターであるジェイソン・ステイサムと巨大なサメが戦う映画『メグ ザ・モンスター』も楽しみすぎます。
ほんとに構造が一緒や。イサムが負ける気がしない。
予告編:


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