30日間の革命 #革命編 68日目
坂本、加賀、そして棚橋の3人での話し合いの結果、棚橋を一旦革命運動に参加してもらうことに決まった。そして最後に坂本が、
「この後についてなんだけど、棚橋さんも含めて会議を開く。そこで正式に白の会を復活させる。そして、革命を起こすべく本格的な活動を開始していくわ」
と加賀と棚橋に話した。
「お! いよいよ白の会復活だね! 何かますますやる気が出てきたよ!」
棚橋は少し興奮気味に話した。そうして、この場は一旦解散し、次の会議に向けてそれぞれ動き出すことになった。
翌日から坂本と加賀は、各メンバーに会議のことを伝え、日程の調整を始めた。そして今週の金曜日の放課後に集まることが決まった。場所は「図書室」。そこに一同が会し、白の会を正式に復活させるための会議を行うと各メンバーへと伝えた。
そして金曜日の放課後。坂本と加賀は一足はやく図書室でメンバーの到着を待っていた。すると、図書室のドアが開き、神原が図書室へと入ってきた。
「あれ、まだお二人しか来ていないんですね」
神原は坂本と加賀にそう話しかけた。
「……ああ、他のメンバーはもう少し時間がかかるかもね。まあとりあえず座ってよ」
加賀は神原に席に座るように促した。
「神原君とこうやって話すのは久しぶりね。元気にしていた?」
席についた神原に坂本が話しかける。
「そうですね。白の会が解散してからあまり交流する機会はなくなってしまいましたからね。でも凄いですよ。あの後も色々と活動をされていたみたいで。今回白の会を正式に復活させるということで、僕も嬉しいです」
「……そうだね。これから白の会は本格的に動き出していくわ。神原君の力も必要だから、ぜひ協力してね」
坂本は笑顔でそう答えた。それから数十分、3人で少し談笑をしながら他のメンバーを待ったが、誰も図書室へ入ってくる気配はない。
「……それにしても他の人たちは遅いですね? 何をやってるんでしょうか」
神原は入口をキョロキョロと見ながら、少し落ち着かない様子だった。
「さぁ? 授業が少し伸びてるんじゃないかな」
加賀は冷静に答える。
「それにしたって遅いですよ。そういえば江藤さんは加賀君たちと同じクラスじゃないですか。何をやってるんですか?」
「彼女にはちょっとお願い事をしているの。だから到着までは少し時間がかかると思うわ」
坂本も穏やかに答える。二人ともメンバーが図書室に来ないことを何も気にしていない様子だった。
「それにしたって誰も来ないなんて変じゃないですか? ちょっと僕探してきますよ」
神原が席を立とうとすると
「いいよ。もうすぐ来るから」
と加賀は静止した。
「何で二人はそんなに落ち着いているんですか? 何かおかしいですよ」
「神原こそ、何をそんなに焦ってるんだ?」
「い、いや。焦ってなんかいないですよ。じ、時間がもったいないじゃないですか。やっぱり探してきます」
再び席を立とうとした神原に
「待って。大丈夫だからこのまま座ってて」
と坂本が声をあげた。いつも穏やかな坂本が少しだけ強めに声をあげたことに神原は驚き、立ちかけていた腰をおろし、再び席へと座った。
その後も時間がたっても誰も現れない。神原は時計をちらちら見ながら相変わらず落ち着かない様子だった。
そんなとき、図書室のドアが開く。一同は一斉に入口へと目線を送る。そして、そこに現れたのは仙波だった。
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