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30日間の革命 #革命編 74日目
校則への反抗。そうすることで、他の学生にも現状を疑いを持ってらもう。
「今の校則で、セトが一番納得いかないものってある?」
坂本は加賀へと問いかけた。
「うーん……そうだな。まあどの校則も正直きついんだけど、その後の反省文が一番納得いかないかな。だってさ、ネクタイが緩んでただけで、反省文10枚だぜ? ネクタイ緩めたことにそんな反省を書くこともないんだよね。あれは本当に理不尽だと思ったよ。だから俺はこの3年間で100枚くらい反省文書いてることになるよな」
「……確かにそれは厳しいわね。犯した校則に対しての罰が重すぎるよ。他の学生も同じように反省文書いてるの?」
「いや、見つかった先生によって変わるよ。厳しい先生だったら最大10枚だし、他の先生だったら1枚でも終わったときもあったよ。高橋先生は注意だけで終わることも多いかな。あと嫌なのが、注意されたときにちょっとでも嫌そうな顔をしたら反省文の枚数増えるんだよね」
「なるほどね。そこも統一はされてないってことね」
「そう考えたらさ、俺と小春が例えば同じ校則を犯したとしても、罰の内容変わるんじゃない? 小春は先生からの信頼も厚いから、もしかしたら反省文を書かなくても済むかもしれないよ」
「……そこはいい目のつけどころね。もし生徒によって罰の内容が変わるのなら、それこそ最も不満が高まるポイントだよ。あの生徒には優しくて、あの生徒には厳しい。そんな事実があるのなら、他の学生にとっても理不尽な現状が伝わるかもしれないね」
「ということは、まずはそこを試してみるって感じかな?」
「そうね。私とセトでどれくらい先生の反応が変わるのか、まずは試してみましょう」
そうして二人は同じ校則を犯して、どれだけ罰則が変わるのかを試してみることにした。もちろん、今まで注意された回数の多い加賀の罰が重くなることには必然性があるので、まずは坂本のみ校則に違反をしてみることにした。
女子生徒はリボンの着用が義務化されており、もちろんシャツの第一ボタンが隠れるようにつけなければならない。少しでも緩んでいるところを先生に見つかれば注意指導され、反省文を書くこととなる。
坂本はリボンの紐を緩めて校内を歩くことにした。
「何か小春がそういう格好するのを初めて見た気がするよ。逆にスゲー違和感ある」
「そうかな? これはこれで似合ってるんじゃない?」
二人は少し笑いながら話をしていると、
「あれ? さっそくやってんだ! てかめっちゃ違和感あるその姿!」
と教室に江藤と棚橋がやってきた。先日の会議で江藤と棚橋は意気投合し、仲が良くなったみたいだった。そして、坂本の姿を見て笑いながら教室へと入ってきたのだった。
「そんなことないでしょ。江藤さんとか棚橋さんもよくリボン緩めてるじゃない?」
「私らは不真面目組だから違和感ないけど、小春がやると本当に違和感あるよ」
江藤は笑いながら話し、
「本当に! でも結構似合ってるかもよ! 坂本さんも今後はこの路線で攻めたら?」
と棚橋も笑いながら冷やかした。
「まあまあ、笑ってられるのも今の内かもしれないからその辺で。これから先生に怒られにいくんだからね。小春も心の準備は大丈夫?」
楽しんでいる江藤と棚橋をよそに、加賀は坂本のことを少し心配しているようだった。
「ありがとう。私は大丈夫。なら、この格好で校内を歩いてみて、どうなるか試してみるね」
そうして、坂本はリボンを緩めた状態で校内を歩き始めた。
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