30日間の革命 #革命編 150日

 文化祭前日。坂本と夢を見てきた”革命”がいよいよ目前と迫っていた。しかし、そこに坂本の姿はない。いるのは自分と、そして坂本のもとに集まった仲間たちのみ。革命は成功するのか、それともまた失敗してしまうのか。それは全て自分たちの手にかかっていた。

 最後にメンバーで文化祭での段取りを確認する。最初は通常通り文化祭を開催する。そして、最後は加賀たちのクラスの発表のとき、行動を起こす。通常なら幕が降りるところで加賀たち白の会がジャックする。当初の予定であれば、たくさんの賛同者を集めていたので高い確率でそのまま学校を占拠できるはずだった。しかし、坂本の停学により白の会への参加者は激減していた。少ない期間でメンバーたちも声をかけていったが、果たしてどれくらいの人数が賛同しくれるかわからない。

 つまり、予定通り文化祭をジャックしようとしても、誰も賛同してくれずそのまま教師たちに取り押さえられ失敗に終わる可能性もある。そうなれば、もう革命を起こせる可能性は限りなく0に近くなる。反対に、多くの学生が賛同してくれて、そのまま体育館をジャックすることが出来れば革命にぐっと近づく。体育館を拠点として立てこもり、その様子をSNSやYou Tubeにアップロードをする。そして全国の人たちに訴えかける。今の学校を変える必要があること。自分たちが何をやろうとしているのか。それをライブで届けていく。

 いつまで立てこもりが続くかはわからないが、学校を変えるため、そしてより大きな話題を生むために出来るだけ長く立てこもること。それを目標にする。

 そんなことをメンバーたちと話し合った。

 「もし体育館を占拠することに成功したとして、革命に参加したくない生徒もいると思うんだけど、その人たちはどうする?」

 江藤がメンバーへ問いかける。

 「それはもちろん途中で帰そうと思うよ。ただ、占拠するまでは申し訳ないけどそのまま体育館にいてもらう。とにかくまずは占拠することだね」

 加賀が答える。

 「……先生たちを追い出すの、上手くいくかな?」

 棚橋は心配そうな顔でつぶやいた。

 「ああ、それは任せといて。俺と江藤さんと橋田さんで運動部にはたくさん声をかけておいたから。かなり強行にはなるけど、その辺の段取りはつけておいたよ。ガタイのいい男子は集めておいたから」

 「うん。何とか学生たちの賛同を得られたら、合図を出すから、そしたら実行してほしい」

 「任せといて」

 「あとは何か確認したいことはある?」

 加賀はメンバーにそう聞いた。

 「大丈夫」

 メンバーたちは口を揃えていればそう言った。

 「よし、ならいよいよ明日だね」

▼30日間の革命 第一部
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▼30日間の革命 ~第二部革命編~
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