30日間の革命 #革命編 85日

 翌日から、メンバーたちは坂本の指示通り、学生に声をかけ始めた。夏の生徒会長選挙の際に、馬場が全校生徒の前で革命のことを暴露していたこともあり、白の会のことを知らない学生は少なかった。そして、メンバーの予想以上に、坂本と大友との一件は生徒たちに影響を与えており、実名での参加が条件ではあったが、生徒の反応は悪くなかった。そして、Facebookのグループには参加者の人数がじわじわと増えていった。

 そんな中、グループの掲示版には、生徒からの相談が投稿されはじめていった。

 「頭髪検査に引っかかり、職員室で先生に髪を切られた」

 「体育の授業終わりに、制汗剤を使っていたところを見つかり、没収され、反省文をかかされた」

 などなど、学校の理不尽な校則や、教師に対する不満などが投稿されはじめていた。その投稿を坂本や加賀たちは見ながら話をしていた。

 「やっぱり色々と不満を持っている人たちって多いんだな」

 「……そうね。もっと人数が増えていけば、こんな感じの投稿は増えていきそうね」

 坂本は投稿を見ながら、何か次の策を考えている様子だった。

 「一週間後に、何人くらい集まっているかな?」

 加賀は坂本に問いかけた。

 「そうね。30人くらい集まっていてくれると嬉しいわね。やっぱり実名での登録ってのがハードルになると思うから、そこまで人数が伸びないと思うの。でも、裏を返せば、実名でもいいから参加したいって人は、それなりに学校や教師に対する不満だったり、学校を変えたいって思いが強いってこと。そんな人たちが30人くらい集まってくれれば、次の行動を起こせると思う」

 「次の行動?」

 「……うん。どんどん波を起こしていくわよ。内容は今考えているところだから、また固まったら報告するね」

 「そっか。……なら俺も次の行動に移るとするか」

 加賀は少し思いつめた顔をして話した。

 「……次の行動って?」

 坂本も加賀へと問いかける。

 「……神原だよ。こうやってSNSとか使ってると、神原のことをやっぱ考えちゃうんだよな。あいつの方がこういうSNSとかの分析とか得意だからね。まずはあいつとちゃんと話してみるよ」

 「……そうだね。私も出来れば神原君とまた一緒にやれたらって思ってる。この前は結果として神原君をはめるようなことをしちゃったから、申し訳ない気持ちもあるの。だから、もし神原君と話せる機会があったら私も話にいくね」

 「うん。そうだな。俺もまた何か進展があったら報告する」

 加賀は、神原との接触を試みることにした。

 そして一週間が過ぎ、再びメンバーは結果を報告するために集まった。

▼30日間の革命 第一部
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