見出し画像

30日間の革命 #革命編 95日

 ハッシュタグ作戦の第二弾が始まってからも、加賀たちは地道に投稿を続けた。しかし全くと言っていいほど反応はない。いくらフォロワーに学校に対する不満を投稿してと呼びかけても、投稿が集まることはなかった。それもそのはず。本アカウントで学校に対する不満を投稿するリスクは誰が考えてもわかる。だからこそ、自分たちの投稿にイイネは押しても、自ら投稿をする者はいなかった。

 「やっぱり、みんなに投稿してもらうってのは結構ハードルが高いね」

 森下は頭を掻きながら話した。

 「そうですね。イイネをもらうまでは結構早かったですけど、この投稿に関しては中々動きはないですね」

 神原も自身のパソコンを見ながら答えた。

 「うーん。やっぱり本アカウントでの誘い込みは難しいかな。まあ言っちゃえばネガティブな投稿だもんね。そりゃ投稿もしにくいわな」

 加賀も腕を組み、眉間にしわを寄せて話した。

 「どうする? 裏アカウントを見つけて呼びかけてみる?」

 森下は加賀に提案した。しかし、

 「……いや、それはやめよう。裏アカウントだと無法地帯になっちゃって、白の会の本意から外れちゃうかもしれないし」

 と、加賀は裏アカウントへの呼びかけはやらないことにした。

 「うーん。でもさ、前みたいにこのまま地道に投稿続けても、今回は特に反応は来なさそうじゃない? 何か方法を変えないと」

 「そうですね。投稿を続けても特に反応は変わっていないので、何かを変えないといけないのは明らかですね」

 再び3人は頭を悩ませる。しばらく沈黙が続いた後、加賀が声を発した。

 「……そうだな。ツイートだけで人を動かすのは中々難しいかもしれないから、次は行動で示してみるか」

 「行動で?」

 「うん。やっぱりさ、ネット上の書き込みだけ見て、自分も参加しようなんて思えないと思うんだよ。誰かしらが行動を起こして、はじめて自分も参加してみようなかって思うと思うんだ。だから、その行動をまずは起こしてみる」

 「つまり、学校に対する不満を実際に行動で表してみて、その様子を投稿するってことですか?」

 「そうそう! 例えばさ、俺たちで言うなら、よくネクタイを注意されるだろ? そこでさ、ちょっとネクタイを緩めた画像を投稿してみるんだよ。そうすれば、他の学生も『俺たちもやってみよう』って感じになるかもしれないじゃん?」

 「そんな簡単にいくかな? それこそ、真似したら余計にリスクが高まるからやらないんじゃない?」

 「いや、案外さ、誰かが先にやってくれたら続いてやろうってなるかもしれないじゃん? まあこれも上手くいくかは分かんないけど、まずはやってみようよ」

 こうして、続いては実際に学校に対する不満を、実際に行動で示してみることにした。

▼30日間の革命 第一部
まだお読みでない方は、ぜひお読みください!

▼30日間の革命 ~第二部革命編~
マガジン作成しました! 第二部はコチラからご覧ください!

takuma.o

色々な実験を行い、その結果を公開していきます!もし何かしらの価値を感じていただけましたら、サポートしていただけますと幸いです!