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30日間の革命 #革命編 188日

 加賀は急いで手崎や江藤らメンバーをステージ袖に集めた。いきなり呼ばれたメンバーたちは何かあったのかと不思議な顔をしていたが、袖にいた馬場と仙波の姿を見て少し表情がこわばった。特に手崎と江藤は気まずそうな顔をしていた。

 「みんな、急に集まってもらって申し訳ない。ちょっと話があって急遽集まってもらったんだ。……単刀直入に言うけど、話しってのはここにいる馬場くんと仙波さんを仲間に迎え入れたいってことなんだ」

 まず話しは加賀から始めた。

 「今までのこともあるから、急な話で驚かせてしまっていることは承知です。本当ならもっと時間をかけていくことなのかもしれないけど、今はこの二人の力が必要なんだ。だからまずは二人の話を聞いてほしい」

 加賀はそう言うと、話しを二人に振った。

 「……先輩方、今まで色々ご迷惑をおかけしてきました。何度も先輩たちを裏切るようなことをしたこと、本当にすいませんでした。今は素直にこの革命を成功させたいという気持ちでここにいます。少しでも力になれたらと思っています」

 馬場はメンバーに向かって頭を下げると、

 「私もこれまで色々なところで嫌なことをしてきました。本当にすいません。彼と同じで、今日のみんなの姿を見て、私も力になりたいと思いました。どうか協力させてください」

 仙波も馬場に続き頭を下げた。それを見たメンバーたちは少し戸惑いながらどうしたらいいのか顔を見合わせていた。すると、

 「今回のこと、本を正せば私が考えた革命のことでこんな事態になっています。だから、私にも十分責任はあって、本当に今まで色々と大変な重いをさせてしまって申し訳ないです。そして、今回、二人に協力してもらいたいって私も素直に思っています。でも、それほど革命を本気で成し遂げたいって思ってます。どうかよろしくお願いします」

 と坂本が馬場らに続き頭を下げた。

 「こ、今回二人に協力を求めたのは俺だから、俺からも謝ります。混乱させてすいません。でも、俺も本気です。ここまで来たからには、どうにか革命を成功させたいです。よろしくお願いします!」

 加賀も三人に続き頭を下げた。坂本、加賀、馬場に仙波と、四人が頭を下げている状態に更にメンバーは慌てた。

 「ちょ、ちょっとみんな、頭を上げてよ。私たちは大丈夫だから。ね? みんな?」

 まずそう発したのは江藤だった。江藤自身、女子バレー部の問題の時から馬場との一件で辛い思いをしていたが、ここでは明るく振る舞った。

 「わ、私も大丈夫です! 今は革命を成功させたいって思っているので、馬場くんや仙波先輩が協力してくれるなら、ありがたいです!」

 江藤に続き、手崎も笑顔でそう答えた。

 「二人がそう言うなら、俺達も反対する理由はないよな」

 と森下が話し、他のメンバーも笑顔で頷いた。

 「み、みんな。本当にありがとう! ならこのメンバーを中心として、絶対に革命を成功させよう!」

 加賀は顔をあげ、笑顔でそう答えた。馬場たちも顔を上げると、改めてメンバーたちにお辞儀をした。

 「よし! 改めてみんなで頑張りましょう! そして絶対に革命を成功させよう!」

 坂本はみんなにそう声をかけ、メンバーたちも拳を突き上げそれに賛同した。強力なメンバーを仲間に入れた白の会は革命を成し遂げるため再び動きだす。

▼30日間の革命 第一部
まだお読みでない方は、ぜひお読みください!

▼30日間の革命 ~第二部革命編~
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