見出し画像

家業は絶対に継がない #毎日ネタ出し33日目

【タイトル】

家業は絶対に継がない

【あらすじ】

家業を継ぐこと。これは決して楽なことではない。

私の家は、鎌倉時代に創業したといわれるほどの長い歴史を持つ「鍛冶屋徳重」。代々受け継がれてきた技術は確かなもので、かつては国宝級の刀を打ち出したこともある名家であった。

そして私は、残念なことに徳重家の長男として生まれてしまう。もう、この運命からは逃れることは出来ない。今、刀の需要なんてこれっぽっちもないのに、「日本の伝統作業としてこの技術を残していかなければならない」と親を含め色々な人から言われ続けてきた。

しかし、当の私はまったく刃物に興味はない。むしろITエンジニアに憧れている。キレイなオフィスで働き、パリッとスーツを着こなす。そんな生活を夢に見ていたが、家はそれを許してはくれない。

昔から色々なことを手伝わされ、文字通り汗や泥にまみれて技術を叩きこまれてきた。

もうこのまま鍛冶屋を継ぐしかないのか。そう諦めていたある日、私の目の前にある広告が飛び込んできた。

「未経験からエンジニアを目指す! 0からプログラミングを教えます! 今なら1カ月無料で学べるチャンス!」

無料で学べるチャンス。私は無料ならと思い、軽い気持ちで申込をしてみる。そして、1カ月間プログラミングの勉強をしてみた。

面白い。

とにかく面白かった。今まで汗と泥にまみれてきただけの私の人生に一筋の光が差したようにも思えた。

そこから私はとにかくプログラミングを勉強する。親の目を盗み、スクールにも通った。昔から鍛冶屋で鍛えられてたこともあり、コツコツと技術を身に着けることは得意な私はどんどんと成長していく。スクールの人にも、

「これだけのことが身についたんなら、大手の会社も狙えるかもよ!」

と言われるほどだった。

もう言うしかない。家業は継がず、ITエンジニアになると。私は意を決して、親に相談してみた。

「お前はアホか」

この一言で一蹴される。話を聞いてさえくれなかったのだ。

しかし、こんなことで私の夢は諦められない。私は何とかITエンジニアになるため、親を必死に説得する。そして、こう決意した。

「家業は絶対に継がない」

色々な実験を行い、その結果を公開していきます!もし何かしらの価値を感じていただけましたら、サポートしていただけますと幸いです!