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営業時代の話㉕

今日は「営業時代の話」をお送りします!

▼第1話はコチラから!

それでは本日もよろしくお願いします!

※登場人物、企業、団体は全てフィクションです。

●緊張とプレッシャー

商談が出来ない。

私はテレアポの壁をクリアしてすぐに商談の壁にぶち当たっていた。

いくらアポイントを取れても仕事の話にならないのだ。契約を取るどころの話ではない。

月に一本の新規契約をとらなければならないのに、ただただ会って世間話をして帰るという無駄な時間を過ごしてしまっている。

こんな時、頼りになるのは先輩だ。

近況を聞いた藤橋さんが、営業に同行してくれることになった。正直ありがたい。自分一人ではどうすることも出来ないので、先輩の話し方などを間近で見て勉強しよう。私はそう思った。

しかし、状況は改善されない。

藤橋さんと同行すると、より緊張して話が上手く出来なくなってしまったのだ。

藤橋さんは、「俺は口を挟まないから。ちゃんと君が主導して話してね」

と私に言う。藤橋さんはその言葉どおり、お客様の前でも基本的には何も話してくれなかった。そして、訪問が終わったあと、反省会をして改善点などを伝えてくれる。

本当にありがたい話なのだが、「次はちゃんと改善しろよ」ということがプレッシャーとなり、ますます話が出来なくなってしまう。

そんな私を見かねた藤橋さんは、商談中にも口を挟んでくれるようになったが、

「その話し方だとわかりにくいですね」

と、その場でダメ出しをするようになった。お客様の前でダメ出しをされた私は、恥ずかしさなども絡み、ますます商談が苦手になっていった。

「はぁ、俺って営業の才能ないのかも。こんなんじゃ、売上どころの話じゃないよ。クビになっちゃうよ」

私は仕事終わりに、いつもそんなことを思いながら一人帰路についていた。

そして、そんな状態のまま早くも1ヶ月が過ぎる。私は新規の契約が取れないまま、営業報告会を迎えるのであった。

To be continued…

色々な実験を行い、その結果を公開していきます!もし何かしらの価値を感じていただけましたら、サポートしていただけますと幸いです!