桒原航大/教育メディア「ユリイカのタネ」編集者/不登校支援センター理事

🔸不登校に悩む家族を支援して10年以上 🔸子ども、親、社会それぞれへの思いを発信 「一…

桒原航大/教育メディア「ユリイカのタネ」編集者/不登校支援センター理事

🔸不登校に悩む家族を支援して10年以上 🔸子ども、親、社会それぞれへの思いを発信 「一人ひとりが楽しい人生を歩めるように」 ▫️(一社)不登校支援センター理事 ▫️教育メディア「ユリイカのタネ」編集 ▫️公認心理師/産業カウンセラー https://eureka-no-tane.net

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【自己紹介】元不登校が、カウンセラーになるまで~中学時代の不登校~

はじめに noteやInstagram、Twitter、そしてHPのブログなど、 いろいろな媒体で発信をしていくと、 目の前のクライアントに向き合う意識の使い方から、 自分の内面に意識を向けることが増えていく。 ふと、 「自分のこれまでの人生を振り返るのもいいかも」 と思った。 不登校で悩む親子への支援をしてきて10年以上が経ち、 1万件以上のカウンセリングを行ってきた。 自分自身の内省と、「私が何者であるか」 興味を持っていただいた方への 自己紹介として今回書いてみよう

    • 親に背負わせすぎないように。親は背負いすぎないように。

      「不登校」は親のせい、なのか? 多くのご家族の話をお聴きしていると、時折このテーマと向き合うことがある。 親自身が自分自身のかかわり方を振り返り、反省することはあるだろう。 その反省が、もし自分の心を傷つけるものであれば注意が必要かもしれない。 もし、これからの子どもとのかかわりに活かそうとするものは、むしろ前向きな意思も感じる。 けれど、このテーマと向き合ったときに気になるのは、周りの人たちの反応だったりする。 「あなたがしっかりと育てていないから」 子どもが学校

      • 自分の居場所はどこに?~不登校の苦しさを考える~

        この前、相談に来ている子どもと、学校までの道のりを共有するためにgoogleストリートビューで、マップ内を一緒に散策してみた。 「この道を通ると人に会いそうなんだよね。。」 そんな言葉が耳に残り、終わった後、自分の経験をふと思い出した。 出席を稼ぐために、別室で過ごす日々 学校を休み始めてから、しばらく経ち、私は別室登校というものをすることになった。 聞けば、学校にある空き教室で、自習をして過ごすとのこと。 全く気乗りはしなかったし、「一人で自習をするなら家でするのと

        • 「何を言うか」よりも「誰が言うか」

          「明日、学校どうするの?」 答えを聞きたいけれど、答えを聞くことも怖い。 この問いかけには、期待と不安、いろんな気持ちが混ざっている。 一方で、聞かれた方も穏やかではないかもしれない。 言いたい気持ちは既にわかっているけれど、それを言った後どうなるかも大体わかっている。 だから、言えない。 こうして、親子の関係はこじれていってしまう。 言外に込められたメッセージ 朝、子どものペースに合わせて、臨機応変に対応できる親も少ないだろう。 親も朝は慌ただしい。 もし行くの

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        【自己紹介】元不登校が、カウンセラーになるまで~中学時代の不登校~

          綺麗事で終わらせないために、その子の世界を共有する

          たとえ学校を休んでいても、 子どもたちは、それぞれ素敵な スキルやセンスを持っている。 それは大人から見た、子どものよさという、 縦の構図ではない。 1人の人間として素直に 「素敵な感性だな」 「大事にしてほしいな」 「将来、社会でも活躍できるだろうな」 と思えるものばかり。 でも、 そうした前向きな言葉は 子どもにはなかなか届かない。 「あなたは、すごい」かつて、 自分ではどうしようもない困難に直面し、 やがて、自暴自棄になってしまった子。 いくら周りが 「あなたは

          綺麗事で終わらせないために、その子の世界を共有する

          「行かなかったら、あとで後悔するよ」

          「行かなかったら、あとで後悔するよ」 運動会、合唱コンクール、文化祭、林間学校、修学旅行。 始業式、終業式、卒業式、集合写真。 学校には様々な行事があり、その行事が近づくと、この言葉を時折耳にする。 この言葉を言う人は、先生であったり、親であったり、クラスメイトであったり。そして、自分自身であったり。 「みんな一緒」であることに価値を置いているからであり、悪意はそこにないことも十分理解できる。 ただ、悪意がなければ、人は傷つかないかというと、そうではないことも知っているでし

          「不登校に悩む」、親子の違い

          「不登校の悩み」とは? 当たり前だが、相談に来るご家族は皆、「不登校の悩み」を抱えている。 ただ、この「不登校の悩み」というのは全員同じものではない。 それは、勉強、人間関係などの休む理由の違いというよりも、立場の違い、時間軸の違いによるものも大きいように感じている。 親と子、それぞれの悩み たとえば、親は子どもが学校を休んだ時、もちろんその子の心の健康を案じるが、同時に進路などの将来のことについての不安も抱えている。 勉強は大丈夫だろうか? 成績はどうなるのだろ

          頼ることすら、まだまだ遠い

          日々のカウンセリングでは、様々な年齢の人と関わる。 小学生から中学生、高校生。大学生や社会人。 そして、その親とも。 もちろん1人として、同じ人はいない。 だから、タイプ分けのような感覚もないのだが、 時折引っかかる言葉があるので、 今日はそのことについて、少し書いてみようと思う。 「僕(私)は、そういう子とは違うから」 どんな文脈で、この言葉は出てくるのだろう? それは、 親が子どもをカウンセリングに誘ったエピソードのとき。 「僕(私)は、そういう子とは違うから、カ

          【自己紹介】元不登校が、カウンセラーになるまで~進路を決めた高校、大学~

          中学時代の不登校の話についてはこちらから 普通に、通いだした定時制高校 高校は、定時制高校に行くことになった。 家から自転車で通える高校、電車で1時間かかる高校、選択肢はいくつかあったが、結局、知り合いが誰もいないであろう高校を選んだ。 ただ、それでも中学校の時に、最後まで登校することはなかったので、 高校から通える自信など何もなく、親にも「高校は4年かけて卒業するから」と入学前から話していた。 ただ、実際に始まってみると、周りは同じように元不登校ばかり。 何があった、

          【自己紹介】元不登校が、カウンセラーになるまで~進路を決めた高校、大学~

          週末の時間と、落ち着かない心

          子どもが学校を休んでからしばらくが経つ頃。 「きっと、これまで無理をしてきたのだろう。  今はゆっくりと休ませよう。」 休み始めたころは、自然にそう思えた気持ちにも変化がやってくることも。 この週末は、学校がある朝の様子とは打って変わって、元気そうにスマホを見たり、ゲームをしたり。 「こんなに元気なら、学校に行けるのでは?」 ふと、こんな思いがよぎるかもしれません。 「でも、言わない方がいいのだろう。」 そっと、胸に閉まったまま、1日が始まります。 子どもが家にい