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言語による情報鎖国

 最近は陰謀論界隈でも出てくる情報の質が下がってきていて、ちょっと前にあったネタを壊れたレコードのように繰り返すだけみたいな感じになってきている。日本語で出てくる情報は言うに及ばず、英語でもあんまり大して目新しい話がなくなってきてしまった。もう二次大戦で言うとブレトンウッズ会議とかヤルタ会談とかをやってるような段階で、大勢はもう決してあとは消化試合だというような状態はこんな感覚なのであろう。

 そういうわけでTwitterとかYouTubeとかをあまり見なくなっていたのだが、それはそれで退屈なのである。アナログに本を読んだり運動したりしようという案もあったが、本も書いてある内容よりもどういう勢力がどういう意図を持って出した本なのかということが気になってしまって内容があまり入ってこないとかでダメで、運動に至ってはとくにやりたくない。結果ここ2週間ぐらいはずっと車で函館をウロチョロしていて、立待岬に行ったり、朝っぱらから恵山に行ったり誰もいない大沼公園に行ったりしていた。

立待岬
立待岬から海を見る
碑が立っている
朝のなとわ・えさん道の駅
えさん
大沼国定公園。向こうに駒ヶ岳が見える

 これはこれで楽しいし、行ったときの天気もあるから何回行っても良いのだが、やはり読んだり知ったりして面白いことの方にも欲望がある。車で出かけるのには時間と体力が必要だが、ネットで情報を集めるのなら家でもできるし、酒を飲みながらでもできる。しかし日本語や英語の情報はもうつまらない。

 そういうわけで以前登録していたロシアのSNSを開いてみると、以前よりもロシア語ができるようになっているのもあって内容がわかるので結構面白い。VK(V Kontakte/ в контакте)というロシア版Facebookのようなものがあり、ほとんどFacebookとおなじような機能が付いている。

 イーロンマスクのSNSでもロシア語の情報をフォローすることはできるのだが、VKに出てくる情報のほうが圧倒的にロシアくさくていい。ロスネフチの求人広告とか、TikTok的なバカ動画も出てくる。こういうのは日本語や英語で見ていてもしょうがないが、ロシア語だと言語の勉強にもなる。

カザンでの「シルクロード」というカーレースの大会の開会式にラブロフ外相が来て、アフトバスのトップからロシア車のラーダが贈られたという話らしい
電柱から降りられなくなった猫を助けたというような話。日本語でこんなの読んでもクソどうでもいいが、ロシア語なら勉強になる。спасательは「救助する人」、достатьは「つかむ」。котは対格だが活動体なので生格と同じкотаになっている。
「両親のもとにちょっと立ち寄ったとき」。ショート動画やTicTokで頻繁に出てくるあるある動画の一種。英語のも面白いがロシア語だとさらに面白い。

 SNSもスマートフォンも人間の認知機能をハッキングして中毒にさせる機構が満載されているが、それを逆手に取って外国語の情報に中毒になれば自然に外国語がわかるようになってくる。こうすると飽きない。しかしよくもまあみんな日本語で出てくる情報だけで満足できるもんだと思う。日本人は鎖国して閉じた系の中で生きるのが好きな人が多いということなのだろう。

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