父ちゃんの闘病記(娘視点)

2023年夏、80歳を過ぎた私の父が、膀胱癌と診断されました。ここではその闘病に寄り添…

父ちゃんの闘病記(娘視点)

2023年夏、80歳を過ぎた私の父が、膀胱癌と診断されました。ここではその闘病に寄り添う娘の日々を記します。

最近の記事

闘病記⑥ 2回目turbot →BCG療法

前回から間が空いてしまいました。 少し忙しくなってしまったため、前回の投稿からの顛末を簡単に書かせていただきます。 結果的に、父はセカンドオピニオンの先生がいる病院に転院しました。気の進まない父を、私と母が無理やり転院させた感じです。父は、若くてあどけない元主治医を半ば息子のように可愛がっている感じでしたが、私は経験の乏しい医者に父の命を預けたくはなかった。 転院先で2回目のturbt (経尿道的膀胱腫瘍切除術)を行った結果、1回目で取り切れていなかったガンが見つかりま

    • 闘病記⑤主治医との別れ

      TURBT後の父の膀胱癌(pT1, G2>G3)の治療方針が、主治医とセカンドオピニオンとで別れたため、10/28に主治医に今後についての相談をしに行きました。 主治医の見解は、すぐにBCG膀注(8セット)。 一方、セカンドオピニオンは、もう一度TURBTをやった後に(筋層浸潤が見られなければ)BCGという方針でした。 診察室に入ると、主治医が開口一番言いました。「2回目のTURBTですが、11/13の枠にキャンセルが出たので、予約をそちらに移しておきました。早い方が良い

      • 闘病記④主治医との電話

        父の膀胱癌(T1 G2>G3)に関して、主治医の治療方針とセカンドオピニオンとで意見が割れ、我々家族は新たな悩みの種を抱えることになりました。 つい昨日までは「あとはBCG膀注(8セット)をやれば治療は終わり!」と思って心が軽くなっていたのに、セカンドオピニオンで「もう一度TURBTをやるべき」とアドバイスされて、状況が変わってしまいました。 セカンドオピニオンの先生によれば「1度のTURBTでは癌細胞を取り切れないことがある。取り残した癌が進行すれば、命をも危険に晒すリ

        • 闘病記③セカンドオピニオン

          10/20、父の膀胱癌治療に関するセカンドオピニオンを聞きに、都内のとある病院に行きました。 その病院は、膀胱温存療法に関して詳しい、というか有名な先生がいるところです。分からないなりに医学論文を色々読んで、「この先生にぜひ意見を仰ぎたい」と思える方を見つけたので、父に承諾をもらいました。 セカンドオピニオンは、やらない方も多いと思います。ただ、私は中川恵一先生の著作で「癌治療は<敗者復活戦のない一発勝負>」という言葉を見て以来、ぜひやりたいと思うようになりました。 セ

        闘病記⑥ 2回目turbot →BCG療法

          闘病記②TURBT後の病理検査結果

          10/18、TURBT後の病理検査の結果と今後の治療方針を伺いに主治医の先生とお会いしました。 先生からは以下のようなお話がありました: ・ガン腫瘍の大きさは2.5センチ程度で、それは全て取り切った ・ガンは間質には浸潤していたが、筋層への浸潤は認められなかった(よって、ステージはT1) ・ガンの悪性度はグレード2(G2>G3) ・腫瘍以外の部分も膀胱内からランダムに10個程度の組織を取得したが、どこからもガンは見つからなかった ・よってもって、今後はBCG膀注を6〜8回行

          闘病記②TURBT後の病理検査結果

          父が膀胱癌になってから読んで参考になった本 - 闘病記編

          この夏に父が膀胱癌であると分かってから、私は慌てて情報収集を始めました。 (情けないようで、仕方ない気もしますが)父本人は高齢のためスマホはおろかパソコンも使えませんし、癌を告知されてショックを受けてしまい、1日中ソファに寝転んでテレビを見ている日々が2週間ほど続きました。母は父よりITリテラシーはあるものの、持病を抱えながら日々家事をこなしてくれているので、情報収集にはあまり時間が割けません。そこで娘の自分の出番となったわけです。 週末はもちろん、平日も毎日仕事から帰る

          父が膀胱癌になってから読んで参考になった本 - 闘病記編

          闘病記①初めてのTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)

          10/2、父がTURBTを受けました。 TURBTとはTransurethral Resection of Bladder Tumorの略で、「経尿道的膀胱腫瘍切除術」と訳されます。尿道から膀胱内に内視鏡を挿入し、癌を電気メスで切除する治療法で、検査も兼ねて行われます。 父の場合、8/17に膀胱鏡での検査を行ない、その場で膀胱癌の診断が確定してから、約1ヶ月半を経てのTURBT実施となりました。(その間に尿細胞診、CT、MRIを行いました) 腰痛麻酔を行った後、いよいよ

          闘病記①初めてのTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)

          noteを始めた理由

          初めての投稿なので、noteを始めてみた理由を説明します。 それは、父が1ヶ月半ほど前に膀胱癌であることが分かったからです。 健康で入院などしたことがなかった父の突然の事態に、彼の一人娘である私の生活も大きく変わりました。「家族は第二の患者」という言葉がありますが、自分もここまで急転直下で生活が変わるとは想像しませんでした。 父は10/2にTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)という、検査と治療を兼ねた簡単な手術を受け、今日退院しました。検査結果は約2週間後に出ることにな