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闘病記④主治医との電話

父の膀胱癌(T1 G2>G3)に関して、主治医の治療方針とセカンドオピニオンとで意見が割れ、我々家族は新たな悩みの種を抱えることになりました。

つい昨日までは「あとはBCG膀注(8セット)をやれば治療は終わり!」と思って心が軽くなっていたのに、セカンドオピニオンで「もう一度TURBTをやるべき」とアドバイスされて、状況が変わってしまいました。

セカンドオピニオンの先生によれば「1度のTURBTでは癌細胞を取り切れないことがある。取り残した癌が進行すれば、命をも危険に晒すリスクがある」とのこと。

それを聞いて父も母も「もう1度TURBTをやった方が良さそう。でも、最終判断は主治医の先生と相談してからにしよう」と考えていました。

ところが…。

主治医とのアポを1週間後に控えたある日、見慣れぬ番号から私の携帯に電話がありました。

「※※病院のXX(主治医の名前)です。セカンドオピニオンの先生の見解を受け取りました。2回目のTURBTやりましょう。11/30で予約しておきました。今週末に来院された時には、手術のために必要な一連の検査をやっていただきます。」

え、え、え?私は混乱しました。先生から電話がかかってくるなんて思っていなかった上、手術の予約をもうしたなんて…!

私は言葉を絞り出し「父は、2回目をやるかどうかは、先生とご相談の上で決めようと言っていたのですが…」と伝えました。

すると主治医は意外そうな声で「そうですか…?では11/30は仮予約にしておきましょうか。僕が2回目のTURBTをやらないで良いと判断したのは、1回目で癌は全て取り切れたと思ったからです。」

そこで私は、セカンドオピニオンで言われたことを伝えました。「セカンドオピニオンの先生は『今回の病理検査の結果だけでは、筋層まで取れたかどうかが判断できない。そういう時は、癌の取り残しのリスクを下げるために、もう1度TURBTをやることを勧める』とおっしゃっていましたが」

「いえいえ、筋層までしっかり取りましたし、腫瘍の周りも広く削りました。だから2回目は必要ないと判断したんです。セカンドオピニオンの先生に誤解があったのかもしれませんね。次回来院時に詳しくご説明します」と主治医。

私は「分かりました」と言って電話を切りました。

主治医は「2度目をやらないで良い」と思っていたのなら、なぜその予約を取ったのか。それも患者本人はおろか家族への確認もないうちに…。疑問を抱きつつも、我々は数日後の主治医とのアポを待つことにしました。

主治医は、明らかに動揺しているようでした。父が転院してしまうのではないかと、不安になっているのかなと感じました。




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