絵とワードの物語 『似たもの親子』
「お父さん、はい!」
「お、ありがと」
渡されたグラスはありがたいことにキンキンに冷えている。白い泡がぷちぷちと弾けるのを見ているだけで喉が鳴る。
渡してきた息子本人は、ちらちらと俺を見ながら、麦茶がなみなみ注がれたお揃いのグラスを握り締めていた。
二人でぐいっと煽った瞬間、ぶはっと背後から堪えきれなかった笑い声。
「親子だねえ」
からかう言葉を背中に受けながら、こっそりひっそり呟き返す。
「おいしーね!」
「おいしーな!」
「良かったねえ」
昨夜、二人の寝姿が全く同じだったことは、俺のスマホの中だけの秘密。
絵 はしもとあやね ( @enayacomic )
文 ねきの( @nekino_e )
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