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2054年、日本で働く魅力はあるのだろうか?

ここ20年、北米や西欧、オーストラリアなどに永住する日本人が増え続けているとのこと。コロナ禍に減ることもなかったらしい。

私が驚いたのは、永住者のうち6割以上が女性だったこと。背景には、①海外で国際結婚する日本人の7割が女性であること、②海外の方が女性に対する制約が少なく、よりよいキャリア構築が期待できることがあるのではないか、とメルボルン大学の社会学の日本人准教授は分析している。

そして、記事の下に有識者のコメントが載っているのだが「日本にはワクワク感がない」「専門性を十分に評価した対価や待遇がない」「日本の魅力は下がっている」「日本の低賃金は、海外に永住し働くインセンティブを高めている」といった言葉が並んでいた。思わず、分かる分かる、とうなずいた。

(参照記事はこちら↓)

ひるがえって、我が家の息子4歳が働き盛りになる約30年後のことを想像してみる。

ときは2054年。日本の人口は1億人を切って9500万人。団塊ジュニア世代も後期高齢者となり、高齢化率はほぼ40%。生産年齢人口4,930万人で高齢人口3,764万人を支えることになる。
(参照:https://www.soumu.go.jp/main_content/000273900.pdf

このような人口構造の中で、労働者の待遇がどうに変わっているかは未知数だが、正直、よっぽど何か抜本的な改革をしなければ、変わらず魅力的ではない日本のままなのではないだろうかーーそんな考えが頭の中を占める。

この記事を読む前から、日本の色んな面での縮小を考えると「やっぱり息子君が海外で活躍したいと思った時、言語がハードルにならないようには英語を身につけさせたいよね」というのが夫婦の共通認識。

それで「親が日本語以外の言語を楽しく勉強する姿を見せることで、外国語学習への意欲が湧いたらいいな」と思い、私はフランス語の勉強を始めた。

「なぜフランス語なのか」についてはこちらに詳しく書いたので割愛する。

ところが意図せず、息子君もフランス語に興味を持ってしまい、毎日YouTubeでフランス語のアニメを楽しんでいる(笑)。

「いや〜、汎用性があるのはやっぱ英語だよな〜〜」と思いつつ、まだ息子君は4歳で〝勉強〟させたいわけではないので、興味の趣くまま外国語を楽しんでもらっている。いずれフランス語か英語か、はたまた違う言語か分からないけど、海外で活躍したいと思った時に、言語でハードルを感じることなく出ていけるくらい習得してくれれば、との期待を抱きながら。

もちろん、言語の壁を理由に海外に出ないから日本を選択するのではなく(消極的選択)、日本で活躍したいと思って日本で働くなら(積極的選択)、それはそれで大歓迎。将来を決めるのは彼本人だからね。

それに「ピンチこそチャンス」という考えもある。人口が縮小していろんな課題が出ている日本だからこその活躍の方法もあるはず。

親の役目としては、とりあえず自分たちよりも外国語への壁を低くしてあげて、将来の選択肢を増やすこと。2054年、彼は一体、どこでどんな仕事をしているのだろうかーー。

#日経COMEMO #NIKKEI

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