見出し画像

音楽家の旅行記 金沢編 -Part7 2日目 午前~午後 -ひがし茶屋街~昼食-


アイスタイム

周遊バスに乗って友人と朝も訪れたひがし茶屋街へ赴く。昼を境にどんどん混んでいき落ち着いてお茶どころではなくなるという友人の意見からだ。到着時は10時半前後だったような気がする。
行くお店は選ばせてもらった。美味しいものに関しては執着心が強い私は旅行する前に食べ物に関しての情報収拾は欠かさない。そんなわけでアイスクリーム系のお店に入る。

抹茶と小豆、求肥が一緒になったモナカアイス

私は写真の抹茶もなかアイスを注文。友人はイチゴのアイスコーンを注文していた。このアイスが絶品だった。抹茶がとても濃く質の良い茶葉の風味がハッキリとしているのにも関わらずこのアイスのベースの牛乳がハッキリと主張する。それもあっさりとしていて押しの強さが感じられないのにも関わらず抹茶の強い主張をしっかり支えつつそれでなお牛乳の味がハッキリわかる。レベルの高い抹茶アイスだ。数口スプーンで抹茶アイスを嗜んだ後もなかでしっかりとはさみ全体をかぶりつく。
全体をかみしめた時のそれぞれの素材の主張、それとそれが混ざった時の味のバランス、いずれも良い。素材の良さからひとつの食べ物としてのレベルが非常に高い。恐れ入った。京都某所で洋菓子を食べた時少し物足りなさを感じた経験から金沢はどうなのだろうかと気になっていたが、少なくてもこの抹茶アイス最中は素晴らしく感じた。友人のいちごアイスも一口いただいたがこちらもミルクの味とイチゴの味のバランスが良い逸品であった。

昼食へ

スイーツを堪能した後、順序が逆になったが今度はお昼に行こうということに。取り敢えずバス停に向かって歩いているとここで友人が予想だにしなかった一言。

「肉が食いたいなあ」

この一言を皮切りに焼肉にしないかという展開に。それもご馳走してくれると。そんなこんなで話が広がり、最終的に能登牛の焼肉を食べにまたまた金沢駅方面に戻ることに。前日の夜もっと分厚い金沢牛を食べたいなあとなんとなく思っていたことが現実となった。
スマホでどこのお店が良いか情報を調べつつ、目的のお店の入り口がどこだから分からず建物をウロウロしたり転々したり。そんなこんなで11時半ごろ、混雑する前になんとか到着。1時間で大丈夫かと店員に確認され、了承したのち席へ案内される。取り敢えず能登牛のランチを2種類とアメリカ産の牛タン。最初に牛タンが運ばれ、つついているうちにランチが到着。

能登牛ランチ


三角バラのランチ
能登牛の食べ比べセット

帰国以来初めての焼肉屋さんで和牛。この霜降り。興奮した。ヨーロッパで肉は基本的には赤身ばかりだ。その赤身がまた美味しかったりする。ブラウンスイスと呼ばれる乳牛にも肉牛にも使われる牛の種類がスイスにはいたり、イタリアのキアニーナ牛も荒荒しく赤身でありながら脂の旨味もありとても美味しい。が、やはり向こうに長く在住しているとWagyuではなく和牛が恋しくなる。身質の柔らかい決めの細かいサシが入ったあのお肉、ヨーロッパの様々な国で牛肉を食べたがあの肉質は私は日本でしか見たことがない、非常に個性的なお肉だ。ちなみにWagyuというのは実際にあるブランドで、これは日本の和牛の血統を持った別の国の牛の肉だ。脂は霜降りだが和牛より少ない上にキメが荒い。食べたことはないがおそらく外国牛と和牛を足したような味ではなかろうか。

そんな和牛、もとい能登牛を網の上へ。肉の表面が溶けていく。さっと炙りひっくり返すと脂が滴り炎がぼっと強く燃え上がる。表面の脂が細かく沸騰している。焼きすぎないうちにまずは塩を振り口へ運ぶ。うまい。この味だ。やはり和牛はうまい。能登牛ならではの透明感のある赤身と脂身の均整の取れた味わいが口の中いっぱいに広がる。やはり能登牛は厚みがあったほうが美味しい。2枚目は誰に浸して食べる。うまい。能登牛うまい。個人的にはタレのほうが好きだ。脂はあるものの全体的にあっさり系統なのでタレが合う。そのタレもまたあっさりとしたものであるからバランスが良い。時々わさびを乗せる。このわさびがたまらない。脂を中和させ脂の旨味の後にすっと切れていき口の中が軽くなる。一体和牛とわさびの組み合わせを考えた人は誰だろうか。

じっくりと味わいつつもあっという間になくなっていく。そうこうしているうちに友人が能登豚ってどんなだろうと言い出す。そして注文され運ばれてくる。太っ腹。厚みがあったので網の端のほうでじっくり焼く。焼き上がりをがぶり。バラな割に肉の脂は少ない。が肉汁がじゅわり。その肉汁が透明感がありあっさりした旨味。そんなこんなで完食。大満足な昼食だった。能登豚も美味しいがやはり能登牛が素晴らしく美味しかった。海のものはもちろん美味しかったが肉もうまい。その上和菓子も洋菓子も美味しく、本当に石川の食べ物のクオリティの高さには感心した。そして御馳走してくれた友人に感謝。

午後は初日に訪れていない有名な観光スポット巡りに、腹ごなしを兼ねて歩いていく。まずは21世紀美術館へ。

次回に続く。

この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?