チビた消しゴムから想う

机には、チビた消しゴム。
消しクズを集める用のミニほうきとちりとり。

また消しクズがプラスチック面に傷跡を残さないように、
もう字を消さないことにしようか。

消しゴムを使わずに、この文の下書きをノートにシャープペンシルで書く。

迷いの痕跡を消す必要はないけれど、
私は誤字を修正したかった。

無駄な作業かもしれない。
わかれば問題ない。

間違いだって消す必要はなかった。
消せることで、間違うことを許されている気がしていたけど。

間違いから生まれるものもあるかもしれない。
そもそも間違いというものはあやふやだ。
正しさが不確かなように。


それでも、消したいことがある。
もう一度、真っ白にしてやり直せたら。

取り返しがつかないことを恐れている。
プラスチック面の傷跡のように。



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エト
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