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夫からの初めてのらぶれたー

「Etoileはどの作品が一番好きだった?」
夫はお土産屋さんのポストカードコーナーの前に立って私に尋ねた。

私と夫の最近の鉄板デートは美術館巡り。

「俺も美術館でも行って教養をつけないといけないからな。」
と夫は言いますが、私はちゃんと彼の本心を分かっています。

体調を崩し、以前のように外ではしゃぐことが難しくなってしまった私を見かねて、それなら室内で落ち着いた雰囲気の中自分たちのペースでゆっくりと見て回ることができる美術館デートなら二人で楽しめるのではないか、
きっとそう考えてくれたのだと思います。

美術館の美の字も興味がなかった彼。
今では、週末がやってくる度、「今度はここに行ってみない?」と誘ってくれるようになりました。

カップルや夫婦で美術館へ行ってみること、おすすめですよ。
普段なかなか触れる機会のないことを知ることができるのはもちろん、
やっぱり人によって感性なるものが違うので、好きだったモノや感じたことを話すとより相手のことを知ることができますよね。

「うーん、やっぱりこの作品かな。デザインも可愛らしいし。」

「じゃぁ、そのポストカード買うわ。」

私が指したカードをおもむろに手に取り、レジに向かう彼。

夫は旅行に行っても誰にもお土産を買わないような人です。
その彼が、家からわりと近い場所にある美術館へ行って、しかもポストカードを買うだなんて。私はただただ驚いたのです。

「どうするの?飾るの?」と聞く私に、
「いや、Etoileに手紙を書くんだよ。」と。

天変地異。
とっても嬉しかったですね。

ちなみに、付き合った期間を含めると5年ほど一緒にいる私たちですが、
夫から手紙を貰ったことは一度もありませんでした。
「お誕生日おめでとう」と一言書いた紙ぺらすらもらったことがなかったのです。

手紙について、彼独自の理論はこんな感じです。

自分が手紙を貰ったとしても、まぁ嬉しくないわけではないけど、
どうすれば良いのか分からない。
一生取っておくこともできないので捨ててしまうことになるけれど、
捨てるのも何だか違うのかなと思ったり思わなかったりするんだよね。
で、そんな感じで自分は迷うから、相手にも贈らない方が良いなと思ってて。そもそも身近な人に改めて何かを伝えることが恥ずかしいっていうのもあるけど。

彼の謎な語りをいつも聞かされていたので、
彼から手紙を貰うことを半ば諦めていた私。

天変地異(二度目(笑))
嬉しかったですね。
いつ書いてくれるのだろうと首を長くして待っていました。

ところがです。
1週間経っても貰えず、
1ヶ月経っても書いている気配はなく、
何かの拍子に、「手紙楽しみにしているんだけどなー」と冗談交じりに伝えたのは数か月前。そこから全く音沙汰なしで私もポストカードの存在を忘れかけていました。

ですが、その日は突然訪れました。
年末に夫がお花をプレゼントしてくれたのです。
(ちなみにお花のプレゼントも初めてでした。)
そこにしっかりとポストカードが付いていました。嬉しかったな。

Etoileの笑顔が僕の日々の活力になっています。
これからも笑顔で毎日楽しく過ごしていきましょう。

彼からの手紙一部引用

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