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共感を軸に世界のソーシャルセクターとつながるETIC International、セルフマネジメント研修、他「ETIC.ソーシャルイノベーションセンターNEWS」2022年5月24日号

こんにちは、ソーシャルイノベーション事業部の川島菜穂です。海外ではポストコロナの日常が始まっていると聞きつつ、今年は海外旅行や研修への参加を予定されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

本日は、ETIC.内で昨年より新たに立ち上がったインターナショナルチームについてご紹介します。

立ち上げの背景

ETIC.は国内の活動をメインとしたNPOにも関わらず、これまでに海外の支援団体との協働や支援を受ける機会が多くありました。

この背景には、ETIC.創業初期から行っている長期実践型インターンシップそのものが、当時の米国の環境インターンシップを参考にしていたことや、2001年に日本で初めて社会起業家コンテスト「STYLE(スタイル)」を開催した際に、シリコンバレー発のソーシャルアントレプレナーシップの概念を取り入れたことにあります。

その後2008年には、アメリカの「社会事業家」先駆けともいわれるロザンヌ・ハガティ氏を始め、世界で活躍する起業家を米国ジャパン・ソサエティーと協働で日本に招へいしました。これらのご縁があり、2011年の東日本大震災の際には海外からの寄付が集まり、被災後もチャレンジを続けるリーダーたちを支援するための「右腕プログラム」を開始しました。

繋がりが新しいきっかけを呼び込むように、ETIC.と海外のステークホルダーとの連携は徐々に広がってきました。直近の4年間では、海外財団や外資系企業とのパートナーシップ数は約3倍となり、そのご支援を受けながら日本のソーシャルイノベーションを担うリーダーたちに挑戦の機会を提供することに取り組んできました。

ETIC.インターナショナルとは?

信頼とご紹介で紡いできたこれらの機会を、より積極的に活かしながら国内外のパートナーたちとより面白いことを仕掛けていけないか。そうした思いから、2021年秋に、インターナショナルチームが新たに立ち上がりました。

「世界を舞台に共創が生まれるエコシステムを耕す」ことを目指し、ETIC.インターナショナルでは主に3つの役割を担っています。

  1. 情報発信:グローバルのステークホルダー(現在約250名)に向けた英語のメールレターやSNSを通じて、ETIC.のプログラムや、卒業生の活動、日本のソーシャルイノベーションのトレンドについて発信する。

  2. 相談窓口:海外からETIC.に寄せられた問い合わせ・依頼に対応するとともに、ETIC.社内の案件の相談窓口を担う。

  3. 案件組成:グローバル企業・財団や海外の起業家支援組織と、ETICのプログラムにご参加くださった方を中心としたソーシャルリーダーとの協働の初動フェーズをサポートする。

特に情報発信では今年の3月から、ETIC.のプログラムや日本の社会課題起業家について紹介するマンスリーニュースレター(英語)を始めました。国内・国外の双方で活動するステークホルダーに向けて、ETIC.や日本の社会起業家とどんなコラボレーションが可能か、関心を持ってもらうことが目的です。

海外パートナーの方々からは、「日本のソーシャルセクターに関する動向は、英文情報が少ないため多くの人にとって有益なニュースレターになると思う。ソーシャルセクターの傾向に加えて、政策的な動きや起業家の成功事例など、グローバル読者はとても関心がある」など、好意的なフィードバックをいただいています。

4月発行の第2回メールレター。ETICの自主経営組織に関する記事を投稿

世界のエコシステムとつながる

海外ステークホルダーとの協働を進める上で、大事にしていることが一つあります。それは、「起業家のチャレンジを応援する」というミッションへの共感です。

例えば、この二年間で特に関係が深まった海外パートナーに、英国のユース・ビジネス・インターナショナル(YBI)という中間支援団体があります。

YBIは、若者の起業支援を行う団体が加盟するグローバルネットワークです。中でも移民や障害、ジェンダーなど、困難な立場に置かれている若者が、起業家として成長するために必要なスキル、自信、そして人脈を築くための支援を行っています。

欧米の支援組織の中には、規模の大きさを重視した成果を求める団体も多くあると聞きますが、YBIはまさに、「0→1」のチャレンジを応援するという意味で、ETIC.と同じ志を持つ団体です。

ETIC.では、2020年よりYBIとともに、地域における若者の起業という文脈で協働してきました。日本の社会事情や若者が置かれている特有の困難にも理解を示しながら、グローバル基準で使われるインパクト測定のモデルを導入するなど、ETIC.の起業支援の経験値を体系化することにも役立っています。

今年は、ドイツやトルコ、ナイジェリアやウガンダなど、YBIとともに協働する世界の中間支援組織とのノウハウを共有する国際ワークショップなども開催されます。こうした世界での学びを、日本のソーシャルセクターに届けていくことも、私たちのミッションの一つです。

皆さんと目指したいところ

これまでみなさんと培ってきたエコシステムは、世界にもインスピレーションを与え共感を呼ぶものだと実感しています。このエコシステムが、より豊かで共創的なものになることを願って、国を超えて多くの関係者を巻き込みながらコーディネーションをしていきたい、それが私たちの想いです。

読者の皆さんのなかで、ETICとこんな協働・共創していきたいというアイディアがありましたら、ぜひインターナショナルチーム(info@etic.or.jp)までお寄せください!世界をフィールドに、一緒にインスピレーション溢れる機会を探していきましょう!

ETICインターナショナルチームのメンバー(写真左から、山崎、川島、加勢、星野)



Information


<6/1(水)締切>
ジェレミー・ハンター教授 Special Session for Social Leaders in Japan 2022「セルフマネジメント・マインドフルネスで結果を変える:Creating Choices」


米国のピーターF.ドラッカースクールで MBA やエグゼクティブ向けに
教えてきた、世界でも草分けの一人、ジェレミー・ハンター氏による、
「セルフマネジメント・マインドフルネスで結果を変える:Creating Choices」がいよいよ、6月15日(水)からスタートします。

こちらの研修は、社会や地域の進化のために取り組んでいるNPO やソーシャルベンチャーで働く方たちを対象とした招待制のオンライン研修になります。

毎回素晴らしいメンバーが集っており、それそれが抱えている悩みや葛藤、痛みに寄りそいながらも深い学びがある時間になっています。

過去に参加していただいた方からのメッセージを含めた
プログラムの詳細なご案内はこちら

◆開催日程:(全4日程への参加が必須)
 Day1 6月15日(水)10:00~13:30
 Day2 6月29日(水)10:00~13:30 
 Day3 7月 6日(水)10:00~13:30 
 Day4 7月20日(水)10:00~13:30 
 ※毎回30分の休憩をはさみます

◆会場:オンライン(Zoom を利用します)
※ジェレミーさんと対話したり、グループでご発言いただく時間がありますので、声を出せる環境でご参加いただきます。

◆対象:
・ETIC.が主催するプログラムに参加したことがある、
 または、ETIC.が提供するサービスを利用したことがある方
 (所属する団体のスタッフの方の参加も歓迎します)
・「ジェレミー・ハンターSpecial Session for
   Social Leaders in Japan」にこれまでに参加した方からの
  推薦がある方(ETIC スタッフからの推薦も含む)

◆お申込み:こちらのフォームから情報をお送りください。


/ / / / / 告知協力(お問い合わせは各団体まで直接お願いします) / / / / /

6月11日(土)10時開催
しんぐるまざあず・ふぉーらむ 2021年度 オンライン活動報告会

全国各地のシングルマザーと子どもたちをサポートを行っているしんぐるまざあず・ふぉーらむさんより オンラインの活動報告会のご案内をいただきました。コロナ禍のなか、同団体は全国調査と政策提言にも取り組まれ、新たなステージに踏み出だされています。今回の活動報告会ではこの1年を振り返り、ひとり親家庭の現状や今後求められる取り組みについて、支援者の皆さんと考えたいと企画をされています。

「シングルマザーのこれまでから、支援のこれからを考える」 というテーマで、IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所] 代表 川北秀人氏をお招きしたセッションもあります。ご関心のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

【日時】6月11日(土)10:00~12:00(入室開始 9:50)
【開催形式】オンライン(Zoom使用)
【参加費】無料
【お申込み詳細】こちらのイベントページをご覧ください。


認定NPO法人PIECES主催
Citizenship for Children2022参加者募集中!(締切6/12)


子どもが孤立してしまう構造的な課題を解決するために地域や社会の中に潜在する「自分にできることで子どもや地域・社会と関わりたい」という想いを実現させ社会の力に変えていくCitizenship for Childrenプログラム。

児童精神科医、プレーワーカー、ソーシャルワーカー、まちづくりの専門家など、子どもに関わる専門職の方から気軽に学ぶことができ、同じ志を持った仲間と出会える機会にもなるようです。

これまでのプログラム卒業生は全国で500名以上、地域や団体のニーズに合わせて研修やワークを協働で実施する事例もあり。ご興味ある方は事前相談会に参加してみてはいかがでしょうか。

【Citizenship for Children2022】
・事前相談会~ぶっちゃけ、CforCってどうなの?~
 イベントページはこちら
・Citizenship for Children2022プログラム詳細はこちら


Editor's Note - 編集後記 -


みなさんこんにちは!ETIC.インターナショナルのインターン生、星野桃です。大学では経営戦略について勉強しており、来年卒業する予定なので最近は残り少ないキャンパスライフを楽しんでいます。

将来のキャリアについて迷走していた今年の1月、ETIC.インターナショナルとの出会いがありました。興味があるソーシャルセクターについて学び、やりたいことを具体化させるとても良い機会になると思い、チームに仲間入りさせていただきました。

さて、今回のメルマガで紹介されていた通り、インターナショナルチームは日本のソーシャルセクターや起業家などについて発信しています。そのために、私はここ3ヶ月の間で様々な方のご協力をいただき、日本のNPO、起業家、プログラムなどについて知りました。
そんな中、「日本にはこんなにもユニークで素敵な活動をしている起業家や団体がいるのか!」など、とてもワクワクするような発見がたくさんあり、国内外の方にこの感動を共有できればと思い、ブログの執筆やLinkedInの投稿に取り組んでいます。

これからもたくさんの素敵な出会いや発見を大切に、発信していきたいと思っています!

発行元:
NPO法人ETIC.ソーシャルイノベーション事業部
incu@etic.or.jp

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