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イスタンブール移民Gourmet探訪記(跋)

いかがでしたでしょうか?いつものような10皿ではなく、10話(?)という感じで分けてみました。今回書いた記事は、2022年7月下旬におよそ2週間イスタンブールに行った時のものです。

その渡航費用の半分は、BAIXIANの奨学金を使っています。BAIXIANとは、このような団体で、Ethnic Neighborhoodsを一緒にやっているダウミがこのプログラムに関係していることと、この活動が意義あるものと認めてもらったことで、援助していただけるようになりました。改めて、BAIXIANとダウミに感謝です。まもなくイスタンブール篇の第1話は、Ethnic Neighborhoodsのページで公開出来ると思います。

今回書いた10話の順番や構成内容とは、多少異なりますが、その動画版がこのチャンネルで公開されますので、是非、チャンネル登録をお願いいたします!

今回は、初めてダウミと一緒に全編出演しています

2週間の取材期間中、食べた料理はほぼ移民の店ばかりです。しかし、その合間合間に現地っぽいトルコ料理を食べています。この「跋」では、それをいくつか紹介してシリーズを終わらせたいと思います。

ケレパチャは専門店が多く、メニューはこれだけ

まずは、こちら!ケレパチャです。羊の頭と足を、煮込んだどろりとしたスープです。豚骨ラーメンのスープになんとなく似ています。

肉の形は分からないので、羊の頭を食べてる感覚はない

肉はトロトロになっているので、形が分からない感じです。豚骨ラーメンや天下一品とか好きな人なら確実に好きな味わい。日本にもこうしたケレパチャ屋めっちゃ欲しい〜!

店は、移民街のユスフパシャにあります。アクサライ駅を降りてすぐの有名な店なので、ここはイスタンブールに来たら必須の店ですね。朝食に食べる料理になります。(昼には多分もう販売してない)

王道のサバサンド

続いてみんな大好きイスタンブールのサバサンドです!なんだかんだと、毎回イスタンブールに来ると1回は食べます。まあ、可もなく不可もなく。

今やスーパー観光地となったサバサンド屋
何気にこのムール貝の米詰めがめちゃ美味かった!

私が初めて行った1994年頃は、まだまだ知る人ぞ知る的な雰囲気があり、本当にそこらで釣ってきたのを食べさせてる雰囲気があったのですが、最近は、あまりに観光チックになりすぎてて、そろそろ卒業ですかね。

ただ、今回、一緒に食べたこのムール貝は、イスタンブール4、5回来ておいて、何気に初めて食べたのですが、美味しいですねえ!ドッシリとした出汁が効いたパエリアみたいだと思いました。サバサンドより今度はこっちを毎回食べるよ!

ガラタ塔の麓がサバロールの屋台があるカラキョイです

続いて面白かったのが、新しいタイプのサバサンドで、今流行っているものです。正直、サバサンドって美味しいですが、単調な味わいです。当たり外れ(骨多すぎな時も!)もありますし、パンが大きすぎるのでサバの味が薄い。そんな不満を取り除いたのが、カラキョイの桟橋を降りたところに行列が出来る新生サバサンドならぬサバロールの屋台があるのです!

サバロール!ロールの薄いパンにも味付けが!

これが今、イスタンブールっ子の間で流行りらしいです。

カラキョイ桟橋の屋台では、食べてないのですが、Haliçの地下鉄の駅(橋の上にあるが)の近くにスーパーマリオの店で食べました。

その場で焼くので、出てくるまでちょっと時間かかってました
スーパーマリオの店はこんな感じ。公園前なのでテラス席あり

この店は、韓国のガイドブックに人気の店と書かれていて、韓国人観光客が訪れていました。クーデター未遂以来、日本人の観光客はほんとに減ったと何人かの地元の人に聞きました。日本語で話かけられるより、韓国語で話かけられる方が増えてるみたい。寂しい限りです。。。

ユスフパシャ近くのココレチ屋

続いて、私が2019年に行って気にいったココレチです。

羊の腸のぐるぐる巻き

ココレチは羊の腸をぐるぐる串に巻き付けたものを、焼き上げたもの。初め、ドネルケバブを横に焼いてる(実際、炭火焼きで横にグルグルまわるドネルケバブもあったりする)のかと思ったら、何かが違うのに気づきました。よく分からず食べてみたら、なんとも美味い!

いろいろな野菜も細かく切り刻んで混ぜてある

この腸の肉「ココレチ」を、細かく刻んで、そこに唐辛子や刻み野菜を混ぜてパンに挟んで食べます。写真見るとオレガノが結構入ってるのが分かりますね。2019年に食べたやつは、もっと肉があったような。。。次回は、もっとボリューミーな店に行きたいです。

トルコの朝食と言えば、こんな豪華な感じですが…

トルコの朝食です!宿泊した場所の近所にあった観光チックなレストランで食べました。1人前ですが、これで4人ともお腹いっぱいになりました。

実は、名古屋で一度こうした朝食を食べました。ただ、私のトルコの朝食のイメージは、この名古屋のものを食べるまでは、ずうっとスープにパンだったのです。

ロカンタ食堂の朝食

こんな感じです。実際、庶民のエリア(それこそユスフパシャとか)に行くと朝食に何皿も飾るような店はなく、主にこんな感じのスープを提供する店を多くみかけました。

これは、ヨーグルトのスープですが、レンティル豆のスープが一番ポピュラーだと思います。私が90年代にイスタンブールに初めて訪れた時に食べた朝食は、いつもスープとパンでした。その文化にすごくカルチャーショックを受けたのを覚えています。私は、豪華な朝食よりも、この庶民的なスープの朝食が一番好きです。

ガラタ塔が奥に見える場所に行列のスミットの店があった

これは、さらに簡単な朝食。スミットと呼ばれるドーナッツ状の胡麻パンです。このようにチーズを入れたりもします。時間がない時は、こんな朝食もイスタンブールならではです。宿泊先の近くの店で買ったものですが、出勤前のトルコ人たちが列を成して買っていたのが印象的でした。

オリジナルドンドゥルマとは、こういうものらしい!

トルコの伝統的なアイス「ドンドゥルマ」は、カハラマンマラシュという町が発祥のようで、サーレップという野生ランの球根を使ってアイスを固めるのが本物だそうです。

今回、その話をギュルソユさんに教わり、MADOという店がそれを出しているそうなので、一緒に食べに行きました。固い塊で出てきて、イメージのトルコアイスとは全然違う。ナイフとフォークで食べないと食べられない感じです。

しばらくするとのび〜る

ピスタチオも乗っていて、美味しゅうございました。私、あまりアイスに対しての思い入れがないので、こんな感想でご勘弁を!

店は、そんなに広くないが、トルコ中のワインを網羅!

さて、最後は、私の大好きなワインです!と言っても、最近は西洋の料理をあまり食べなくなっているため、ワインを飲む機会がめっきり減りました。でも、今も一番好きな飲み物は、赤ワインですし、見知らぬ国に行ったら必ず美味しい赤ワインを探します。今回は、最終日の打ち上げにイスタンブールで評判の良いワインバーへ行ってきました。

打ち上げだけど早目に行って先に一杯!

最終日は、自由行動。私は、バクラヴァ買いに行ったり、PCRテストを午前中に受け、その結果もらいに行ったりなどしてました。そのテストのの診療所近くにあったので、早めに入店。

なんか、ニューヨークにありそうな雰囲気のお店で、郷愁を感じます。

見てください!トルコ各地のワインがぎっしり!

メニュー制覇したくなるようなワインの数々。日本では、まだまだ知られていないトルコワインですが、クオリティはかなり上がっている感じです。

Likya地方のワイン。南国らしくピノノワールも力強い

他の3人も来たので、ボトルで注文。

メゼ(前菜)的なものをいくつか、最高のワインのつまみ!
フムスは普通だったけど、このムタッバルは中々の出来!
コフテケバブも普通だけど、この雰囲気とワインで極上に変わる!

つまみが、居酒屋感覚の値段でトルコ料理が頼めるのが嬉しすぎます。最終日じゃなければ、何度か通いたかったなあ。

とにかく、3人の韓国の若者たちに感謝!

今回2週に渡って、イスタンブールだけに滞在したわけですが、ものすごく気に入りました。料理は、何食べても美味しいし、街の雰囲気は表面的には、すごく自由で堅苦しくないし、マスクは誰もしていないし!とにかく、移住したいくらい好きになりました。それもこれも、写真の彼ら3人に支えられたおかげです。

東欧や中東、アフリカも目と鼻の先にあるこの街にまた帰る日を夢見て、これから「Ethnic Neighborhoods」の映像の編集に取り掛かろうと思います。読んでいただきありがとうございました!

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おいしいお店

カフェ・バグダッドさんが提案された「世界を知るための10皿」という企画に乗り、様々な国の料理を取り上げていきます。料理を通じて、移民の方々や、聞きなれない国に親しみをもってもらいたいと考えてます。今後はYouTube「世界のエスニックタウン」と連携した企画をアップしていきます。