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館がつくような建物に行ったこと
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『空ヲ喰ラウ』劇団桟敷童子

観てきました。

桟敷童子はやるってだけで観に行ってしまうから、いつも事前にどんな劇なのか調べずに行っている。
ところで私は一年ちょっと前まで高知にいた。高知は県の8割くらいが山だ。江戸時代に大阪あたりにガンガン木材を運んだけれど、いまだに山である。
移住界隈では、林業に注目も集まっていた。

空師、森林伐採師の話だった。
怪我だけはしないように、そんな言葉を近くで聞いていた。

春一にピンでスポ

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道具 ――ディーン・ボーエン展――

道具 ――ディーン・ボーエン展――

 その鳥を見たときから、行きたいと思っていた。

 西や南にはあちこち行ってみたけれど、東京より北へはほとんど行ったことがない。特急料金なし、電車で行ける群馬は、この暑さに少し遠かった。
 会期ぎりぎりの土曜、上野駅構内で半ば迷子になりながら群馬へ行った。

 群馬の森、という大きな公共施設に、群馬県立近代美術館があった。
 県庁所在地の前橋市で、この規模の公共施設が運営できることは、東京にも高知

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【海の木馬】劇団桟敷童子

また高知か。

パンフレットを読んで、何とも言い難い気持ちになった。
もう15年くらい、必ずではないけれど一・二年に一度は観続けている劇団桟敷童子で、初めて最前列の席のチケットをもらった。最前列の席に座って、パンフレットを開いて、高知、となった。
前情報なんて何も入れずに、ああやるんだ、行こうと予約したら、高知の物語だった。海の木馬、というタイトルの「海」を模したような舞台なのだろうと思ったのが、

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OJはどうしてGジャンが怖くないのだろう――『NOPE』

 二回目の視聴を200㌔先のIMAXで済ませてきたため、ここから先は全てネタバレです。ご注意ください。

 SFのような顔をして、生物パニック映画。
 初見ではエンジェルと一緒に恐怖体験をしていて、エンジェルと一緒に「この撮影に何か意味があるのか 地球を守るみたいな(うろ覚え)」という疑問を持ったままだった。
 特にOJが、何を考えているのか思っているのか分からなくて、これはどういう物語だろうかと

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米国の外で【トップガン マーヴェリック】を観る

【トップガン マーヴェリック】監督ジョセフ・コシンスキー

 そこで来なきゃダメだろう、というシーンでちゃんと来る、ある意味で安心して観れる脚本だった。

 アメリカ海軍(パイロットは空軍だと思っていた)のエリートパイロット養成学校トップガン、そこ出身のマーヴェリック(トム・クルーズ)がトップガンに還って来た。
 とある軍事施設の破壊、そのミッションをクリアするために訓練が行われる。
 訓練のハー

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