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『The Father ファーザー』

アンソニー・ホプキンスのインタビューと、その後に予告編(3:47〜)があります↓



この作品の認知症の描き方については、色々な意見があるようだけれど、とにかく父親アンソニー役のアンソニー・ホプキンスと娘アンを演じるオリヴィア・コールマンが素晴らしかった。

ロンドン旧建築のフラットや調度品の色合いと美しさ。アンソニーが娘の不貞について口を滑らせてしまったと思い込んで慌てる仕草(可愛くて笑える)、自分に何が起こっているのか理解できず呆然としている姿、子供のように母親を求める様子・・・。そして父親の変化に悲しみを隠せないアンの表情。

場面がどんどん変化するけれど、基本は認知症のアンソニーの視点からの描写になっているところが興味深い。

「老いにどう向き合うか」ということを誰もが改めて考えてしまうストーリーはもちろん、その構成や出演者の演技力、大好きな英国の空気などを味わうことができた。



インタビューにもあったけれど、ホプキンス氏はまだまだ演技を続けていきたいと思っているそう。物静かな印象とは裏腹に、精力的に活動をしている。

VOGUE記事より「私をアスペルガー症候群と診断した医師は、それを“ニューロ・ダイバーシティ(脳の多様性)”と呼びました。人間には素晴らしい脳が備わっていますが、すでに地球環境の半分を壊してしまったのだから、皆それほど完璧なものではないのでしょう。ですから、私はアスペルガーを天からの贈り物だと思っています」とホプキンス氏。

俳優という仕事は彼にとってもマッチしているのだろう。

やはり一番印象に残っているのはレクター博士だけれど、この「The Father」の素晴らしい演技が私のその記憶を上書きしそうである。

亡きレイ・リオッタの話題を呼んだ風貌も・・・


そう言えばThorの父親Odin役でも貫禄を出していた。マーベルものに出演するのはちょっと意外な気もする。


オリヴィア・コールマンは超演技派で数々の賞を受賞していることでも有名だけれど、もっと彼女の作品を観たいとつくづく思った。


アンの夫ポール役のルーファス・シーウォル氏も色々なところで見かける俳優さんで、誰かが「悪役以外の役ってあるのかしら」と言っていた(笑)くらいのアクの強さである。今のガールフレンドは日系アメリカ人のAmiさん?



観た映画全てを記録できているわけではないけれど、今回はnoteのマガジンでは101本目の記録になるみたい。そんなに沢山書いた気がしない・・・。

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