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揚げ物は油の量でクオリティが決まる…!!


どうも琲煎まきです!

みなさんは揚げ物をアゲまくった事はありますでしょうか!?

揚げ物をご家庭で作る時、節約のための油を少なくしたり、火力の調整が難しかったりして上手く揚がらないという事があると思います。

今回はそんなご家庭で揚げ物を作る際に覚えておくと良いコツみたいな事を書いていこうと思います!


油の量と火の扱い方が肝心

ボクは以前居酒屋など飲食店で働いていて厨房で只管フライヤーに向かって天ぷらや唐揚げなど揚げまくっていたのですが、たまにフライヤーが故障して使えなくなった時はコンロとお鍋を使って揚げたりもしていました。

その中で気になった事としては、業務用のフライヤーよりコンロの方が焦げやすいという点。要はクオリティが安定しないのです。

フライヤーという自動で温度調整をしてくれる機能が付いた機材を使っているという、確かにそういう所でクオリティは変わってくる物だとは思うのですが、それでも慣れたらお鍋で揚げた時にもしっかり綺麗に揚げられてたんですよね。突き詰めると衣に使う粉の種類だったりそういった点もあるのですが。

それが環境や機材のせいなのか、材料のせいなのか、単純に職人の技によるものなのかは感覚でしかなかったのですが、何となく続けていって気づいたのは油量と火の扱い方でした。

一般家庭で上手く揚げるには?

そんな感じで、お店で出てくる揚げ物が美味しいのは職人とフライヤーのおかげという身も蓋も無いオチになりそうですが、ちょっとした意識の違いでだいぶ揚げ物が綺麗に揚げられるようになる方法があるのです。

それが、油の量

おそらく揚げ物が苦手という方は、お鍋に張る油の量が少なかったりするんじゃないでしょうか?

「食べたいけど揚げ物自体をそこまでしないから」という感じで、フライパンなどに浅く油を溜めて揚げたりすることがあると思うのですが、実はそういった油量を節約しながらの揚げ物はプロでも難しいのです。

揚げ物をするときに油の量が少ないとどうなるのかというと、コンロからの熱の回りも早くなるので油が高温になりやすく、食材も焦げやすくなるうえに中心部まで熱が通りづらいという現象が起きます。それに、油の量が少ないので食材を入れると温度の下がりも早くて安定した火力を保ちづらいのです。

一方、業務用のフライヤーのような数リットル単位のたっぷりの油をボイラーでじんわり温めて高温でキープするような物だと、温度の変化が起きづらく表面もカリっと揚がって中心部までじっくり火が通ってくれます。しかも単純に油が多いから冷たい食材を入れても急激に温度が下がる事がありません。

それらは家庭用のお鍋に張る油の量でも同じ事が言えて、油の量を多くすると難易度が下がる傾向があるのです。

何を言ってるのか実物を見てみないとわかんないと思うので、とりあえず実際に揚げてみたいと思います!

実際に揚げてみた

丁度お弁当のおかず仕込み中だったので実践!

前日の肉じゃがを潰してコロッケ風に

小麦粉を溶いた液に付けてパン粉を付けただけのズボラコロッケを用意しました。もちろん揚げる物は唐揚げやとんかつでも大丈夫です。

まずは油の量を極端に少なくした状態で揚げてみます。

火力を一定にしたいのでカセットコンロで試行

こんな感じで、頻繁に揚げ物しないから油は極力ケチりたいバージョンでやってみます。

偶然にも検温器があったので測定。揚げ物は大体180℃で揚げるのが鉄則なのでその印象で揚げ始めます。

油量が少ないので表面が出ていて底のほうだけが揚がり始めます。しかも何か焦げが早い。

火力は弱火~中火辺りですが、油が少ないので温度の上がりも早く気付いたら200℃を超えていました

※油は200℃を超えてくると劣化して、別の物を揚げても食材に焦げ臭みが残るようになるのでなるべく180℃キープぐらいで使うと良いです。

反対側も揚げて色味が付いてきたので完成間近。仕上げに量ってみると255℃…(検証のためあえて火力一定にしてるので普段なら弱めます)

ここまで温度の上がりが早いと食材の表面が焦げやすく、中心部まで火が通らない事があるし、多く揚げてると全体のクオリティが均一になりづらそうです。

途中まで衣の色味は良い感じでしたが、中心部まで熱が通るのを意識して温めてると一部が焦げてしまいました。恐らく、油の量が少ない分鍋底に食材が当たってしまうので、コンロの火力が直に届いてしまって焦げやすくなってるのもありそう。食べる分には大丈夫ですが、見た目がちょっと…!


では続いて、油の量をたっぷり使ったバージョンで揚げていきます。

たっぷりと言っても、食材の上側まで浸かりきる程度でOKです。お鍋に対して半分いかないぐらいかな?

温度180℃近くなったので弱火~中火程度で揚げ始めます。

油の量が多いので温度変化も一定で保たれていて、揚げ音も軽やかな印象です。

しばらく揚げてみても180℃台をキープしています。

途中で打ち上げてもまだ衣に色が付く前ですが、若干カリっとしつつ中まで火が通ってる印象です。

たまにひっくり返したりしてしっかり揚げていくと完成!

見た目もきつね色で美味しそう!もちろん衣もカリカリで中身もしっかり熱が通ってる印象です!

油分が多いので食材も浮いてきてくれて、ちゃんと温まった油の熱だけで熱された感じがありますね。

ちなみに揚げ終わりの温度帯も200℃を超えていません。もちろん実際に揚げ物をするなら途中で火力を下げるとか調整が要りますが、試しに一定の温度で揚げたとしても鍋内の油量が多いと急激に温度が上がったりもしないのです。

油はケチるな!

という訳で検証結果!
左が油少な目、右は油多め。温度も一定の印象で検証してみたけど、クオリティが一目瞭然です。もちろん多少焦げてても美味しいものではありますが、見た目も良いし、何より調理中の失敗が少なくなってストレスにならなくていいかもしれないです。

ホントに揚げ物をしないという方にとってはコスパが悪いかもですが、冒頭でも言った通り油少な目の揚げ物はプロでも難しい高難易度な調理方法だったりします。なので普段揚げ物しない人が難易度高めの作り方をしようとしてしまうから、よけいに難しくなって苦手意識に繋がってしまうのかも。

改めておさらいとして

・油はお鍋の半分か食材が浸かりきる程度まで溜める。
・火力に注意。温めてる途中にも高温にし過ぎない。
・食材は一気に入れすぎない。

と言った感じでしょうか!

余談ですが、揚げ物は「揚げ物」というジャンルで考えられがちですが、天ぷらのプロからすると揚げ物は「蒸し料理」という概念でもあるらしいのです。

天ぷらの衣に包まれた食材自体が保有してる水分を外から加熱されることでふっくら熱されて調理されるといった印象で、油を使うはあくまで調理方法の一つでしかないという事を聞いた事があります。

なのでその油を少なくしたりだとか、高温にしてしまうと食材の状態にもすごく影響していくるので、油の量を多くして温度変化を起こしづらくしないといけないんですね…!!

そんな感じでもしよかったらご家庭で揚げ物をするときは、ちょっと気持ち多目に使ってやってみてはいかがでしょうか!?あと火力にも気を付けてください!!!!

普段はYouTubeなどで料理系の活動をしています!もしよかったらそちらもチェックしてみてください!

【終わり】

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