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長年医学教育に携わってきましたが、3年ほど前に引退しESD/SDGsの教育支援や教育手…

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長年医学教育に携わってきましたが、3年ほど前に引退しESD/SDGsの教育支援や教育手法の開発を大学勤務時代の知人らとプラボノ的に行っています。我が国はESD提唱国でありながら一向に向上しないESD成果、現場の先生方への支援に役立てばと今回NOTE情報発信いたします。。

マガジン

  • 世界のSDGs/ESDニュース

    SDGs/ESDはエラスティックに国際情勢やこれまでの成果によって変貌します。 グローバルな視点でこれらニュースをお伝えすることで明るい住みやすい平和な日本が実現出ればと大学時代の海外の友人たちからの最新情報をお伝えします。

  • 現役教員のためのESD教育テクニック

    世界各国で研修医教育で培った経験からESD実務でお悩みの小中高校の現役教師諸兄に生徒と楽しく行えるESD実務マニュアルを公開しています。

  • ESGへの挑戦!日本企業文化色を変えるチャンス

    日本企業の悪しき企業文化を改善し脆弱性を克服するためには、企業がESGへの取り組みを組織全体での取り組みとして位置付け、適切な教育・訓練、リソースの提供、組織文化の変革などの問題点や事例を紹介いたしまうs。

最近の記事

2023/11/29 OECD、プラスチック汚染撲滅に関する政策シナリオの概要を発表

経済協力開発機構(OECD)は、2040年までにプラスチック汚染を排除するための政策シナリオ分析の中間結果を公表しました。報告書は、現行のやり方では持続不可能であり、プラスチックの使用が増加し続けると、2040年までに環境への漏洩が50%増加する可能性があると強調しています。 報告書は「2040年までにプラスチック汚染を排除するための政策シナリオ分析」と題され、プラスチック汚染の有害な影響を緩和し、予防するための緊急性が高まっている中で、現行の政策がプラスチック汚染を大幅に

    • 小中学生向けSDGsトランスフォーマー深層ニューラルネットワーク構築への挑戦

      Ⅰ.SDGs教育現場におけるAIの活用への期待2022年にChatGPTが公開されBing Chat、Bard等の対話型生成AIは、あたかも人間と自然に会話をしているかのような応答が可能であり、文章作成、翻訳等の素案作成、ブレインストーミングの壁打ち相手などへの利用で民間企業等で広く使われるよいになり、わが国においても多岐に亘る活用生成AIの黎明期を迎えました。 皆様もご存知の通り、次世代SDGs達成のために児童生徒向けに行われるESD(Education for Sus

      • ESD Datasets for GPT4.0

        これまでGTP4.0を利用してESD/SDGsのChats動作評価を行ってきましたが特に日本語では正確な動作が認められないことが多くありました。これは環境用語の翻訳において適切な日本語への表現が不完全なことと、日本流の3文字略語の解析に間違った用語を選択するなどAIのディープラーニング自体がまだまだ未熟であることが原因です。 加えて、小学生が平文でやり取りを行った場合に範囲の限定が出来ずに的外れな回答も多く目立ちました。 ESD(Education for Sustain

        • ESD教材シリーズ⑪SDGS日記App

          中校生にSDGs(持続可能な開発目標)に対する意識を植え付けるのは、必須科目でない事もあり、現場の先生方もご苦労成されています。 意識を改革するには、日々SDGsへの観点で物を観て、考えて、対応し、結果や過程を自分自身で判断させる習慣が必要ですが、その方法となるとこれまで有効な教育手法がないのが現状です。 そこで私達が目を付けたのが「4行日記」です。日本の教育者でありる小林惠智氏(こばやしけいち)が提唱したメソッドで下記のような項目で短い文章で日々の出来事や感情を記録する手法

        2023/11/29 OECD、プラスチック汚染撲滅に関する政策シナリオの概要を発表

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        記事

          中国包囲網(日韓関係とそして米国)    その1

          なぜ韓国は旭日旗を問題視するのか 19世紀後半から20世紀初頭にかけて、日本は急速な産業化と国力向上を遂げました。しかし、国内の資源が不足していたため、外部からの資源確保が重要となりました。植民地を獲得することで、天然資源や原材料の供給を得る狙いがあり、 日本は1905年の第2次日韓協約で韓国を事実上の保護国として占領し、その5年後の韓国併合で完全な植民地として統治下に置いた。  これは19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパ列強やアメリカが植民地を持つことで国際的な

          中国包囲網(日韓関係とそして米国)    その1

          SDGs達成率とGDPの高さは比例するか?

           SDGsの達成率についての話題で、そもそも所得とSDGsの達成率の関係を解明することは、もちろん忌避すべきであり、本来言及すべきではないという意見も多く存在すると考えます。 しかし、これまでの経験から小中学生のESD教育の問題点を考える場合、この問題を避けて現場で効果的な教育を行うことは難しいという現実もあり、今回あえてSDGs達成度とGDPとの関係を一般的な視点からまとめていきたいと思います。  SDGs達成率とGDP(国内総生産)伸び率の関係も複雑で、一概に比例するわ

          SDGs達成率とGDPの高さは比例するか?

          ユネスコ議長チーム、2023年国連ハイレベル政治フォーラムへのカナダ代表団に参加へ

          2023年7月10日(月)から7月19日(水)まで、米国ニューヨークで持続可能な開発に関する高位政治フォーラム(HLPF)が経済社会理事会の主催のもとで開催されました。これには、フォーラムの3日間の閣僚級セグメントが含まれ、これは理事会の高位セグメントの一環として2023年7月17日(月)から7月19日(水)まで行われました。経済社会理事会の高位セグメントの最終日は2023年7月20日(木)でした。 今回のテーマは「COVID-19の回復を加速し、全レベルでの2030年持続

          ユネスコ議長チーム、2023年国連ハイレベル政治フォーラムへのカナダ代表団に参加へ

          ヒポクラテスの誓いはESD教育にも有効

          ヒポクラテスの誓いは、医学の倫理や専門倫理に関する基本的な原則を示した古代ギリシャの医学者ヒポクラテスによって提唱されたものです。この誓いは医師に求められる倫理的な行動や態度を示しており、その中に含まれる原則はESD(Education for Sustainable Development)においても有効に応用する可能性ですのでご覧ください。 ヒポクラテスの誓いの一部の原則がESDにどのように有効かを考えてみましょう。 患者中心のアプローチ: ヒポクラテスの誓いは患者の

          ヒポクラテスの誓いはESD教育にも有効

          現場が抱える問題の本音を言いたい!?

          過去3年弱、日本財団や企業の支援を受けて、SDGs14ゴール達成のための「ビーチクリーンミッション」イベントを相当数実施してきました。イベントには、小中学校の移動教室や校外学習を通じて、児童や生徒の方々にもESD学習を提供しており、時には200名ほどの参加があります。イベントの所要時間は90分から120分程度の短時間でしたが、日常的にESD指導を行っている先生方から多くの意見をいただきました。 先生方からは、小中学生が校外学習でESD(Education for Susta

          現場が抱える問題の本音を言いたい!?

          ESG投資における日本企業の脆弱性

           世界的に国際的な大企業のSDGs(持続可能な開発目標)およびESG(Environmental, Social, and Governance)への関心度は、2022年からアフターコロナを睨んで急速世界的に高まっています。SDGsとESGは、企業が経済的な成功だけでなく、環境・社会的な責任を果たすことを促すものとして、ますます重要視されています。 この気運は日本でも同様ですが、日本企業のESG(Environmental, Social, and Governance)ス

          ESG投資における日本企業の脆弱性

          ESD(Education for Sustainable Development)の歴史前編~2006年

           持続可能な開発という概念が1992年に提起されてから30年が経過しました。 その間、この重要な概念に関して多くの検討が行われ、その意味が明らかになると共に、人類共通の目的であると理解されるようになりました。そして、私たちは2005年に、UNESCOを主導機関として「持続可能な開発のための教育の10年DESD(Decade of Education for Sustainable Development)」を発足させました。 人類共通の目的であると認識するに至った持続可能な開

          ESD(Education for Sustainable Development)の歴史前編~2006年

          持続可能な開発のための教育(ESD:Education for Sustainable Development)との関わり

          はじめまして、今回からSDGsの将来の担い手育成に重要なESD教育に関して色々な角度からのお話をさせて頂きますので、ご興味がある方はご閲読頂ければ幸いです。 ESDの歴史Education for Sustainable Development(ESD)の歴史は、国際的な取り組みとしては1980年代から始まりましたが、より広範な意味でのESDの概念は1990年代以降に発展してきました。以下にESDの歴史の主要な段階を示します。 1980年代から1990年代初頭: 環境問題

          持続可能な開発のための教育(ESD:Education for Sustainable Development)との関わり