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SDGs達成率とGDPの高さは比例するか?

 SDGsの達成率についての話題で、そもそも所得とSDGsの達成率の関係を解明することは、もちろん忌避すべきであり、本来言及すべきではないという意見も多く存在すると考えます。
しかし、これまでの経験から小中学生のESD教育の問題点を考える場合、この問題を避けて現場で効果的な教育を行うことは難しいという現実もあり、今回あえてSDGs達成度とGDPとの関係を一般的な視点からまとめていきたいと思います。

 SDGs達成率とGDP(国内総生産)伸び率の関係も複雑で、一概に比例するわけではありません。持続可能な開発目標(SDGs)は、単に経済成長だけでなく、社会的、環境的な側面も考慮に入れた総合的な目標ですが、GDPの伸び率が高いからといって、必ずしもSDGs全般の達成率が高まるわけではありません。

GDPの成長が高い場合、経済が活発であり企業の場合SDGs担当部署の予算が増え有能な人材や施策実行はは加速するかもしれませんが、それだけでSDGsの達成を保証するものではありません。
社会的な包摂、環境保護、公正な分配なども考慮に入れる必要があります。経済成長が持続可能な開発目標と調和するような政策や取り組みを実施することで、相互に利益をもたらすことが可能になります。

日本において所得水準が異なる人々の間で環境意識がどのように異なるかは、一般的には以下のような傾向が見られることがあります。


  • 高所得層:
    一般的に高所得層は、環境に関する情報へのアクセスが広く、環境問題についても教育や意識啓発の機会に恵まれていること多く、ボランティアや寄付なども積極的に参加する傾向は多くなります。
    高所得層の中には、持続可能な生活様式や環境に配慮した消費行動を意識的に選択する人々も多い傾向があり、こども達もその両親の姿をみながら社会性を身に付ける事が多く、公正、公平への意識は高い傾向にありました。

  • 中所得層:
    中所得層は、環境に対する意識が高い人々もいれば、所得に関する制約から環境に対する意識を後回しにすることも多く、一概に中所得者層だから‥‥という事が難しい層でもあります。ただし、環境に関する情報が普及している現代社会では、中所得層でも環境に関心を持つ人々が増えてきている事も事実です。

  • 低所得層:
    低所得層の中には、生活の基本的なニーズや経済的な困難に集中するため、環境に関する意識が低い場合が多く、こども達も否応なしにその影響を受けざるを得ないために環境よりも生活を優先する場合が子供達にも多くみられました。ただし、資源や物の再利用などの点では高中低所得層よりも創意工夫にたけており、環境への配慮する方法を教える事で環境に対する関心が高く子供達も半分以上おり、それなりに工夫をしながら環境保護の観点から取り組む取り組みも見られることがあります。

所得水準だけではなく、両親の教育レベルや個人の価値観、地域性なども影響を与えるため、人々の環境意識は多様であり、単純に所得によって一様な傾向が存在するわけでありません。
現場でのESD教育の重要な要素である、公平感や環境問題への関心を高めるためには、これらの問題を頭の隅に置きながら教育や情報提供の仕組みの強化、持続可能な生活への取り組みの支援などが重要です。


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