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出版は「文」が命。

出版の生命線。
それは「文」です。


コンテンツ以前に「文」だということを
決して忘れてはならないと思う。

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「文」には信念・価値観から生まれ出た
正義感が大事になるからだ。
そう信じている。ぼくは。

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「文」には書き手の心があらわれる。

だからこそ、人柄が投影されるべきであって、
はじめからどう書くかといった文章力・文章術
にこだわって書くべきじゃない。

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「文」は、誰のために書くのか、
誰を助けるために書くのか、
著者と読者という関係からではなく、
あなたとわたしという親密な関係をベースに
手紙を書くくらいの情熱で書くべきだ。

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表現が稚拙であっても、
その心が必ず文に滲み出る。
書き手の体温や汗が必ず文にのり移る。
その「文」が人の心を動かしていく。


もちろん、良い文章というものはある。


定義は人それぞれだけど、

良い文章とは、
書き手の信念・価値観が的確に表現され、
書き手のフィルターから観た世界観が
伝わってくる文章だ。


また、そんな書き手の言葉には、
必ずオリジナルな言葉があるものです。
もちろん難しい文章は良い文章とは言えない。

書いている内容がどんなに素晴らしくても、
なるほど!わかる!すごい!と、
誰が読んでも伝わらなければ意味がない。


だから、著者に必ず伝えているのは、

「あなたのお母さんが読んでも分かる本」

にしましょうと。


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出版は「文」が命なのだ。
この大前提を見失い続けてしまえば、
出版はとんでもない方向に向かってしまう。

だから、
編集者が一番大事なんじゃないかと思う。
その大切さを絶対に忘れてはならないのが編集
というプロに生きる人たちの使命だと、
ぼくは思う。

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当然、売るために営業や書店とぶつかることは
ある。「文」だけで売れない現実もある。

しかし、
その生命線たる「文」への志まで
失ってしまえば、
つまらぬ本ばかりが増える。
売れればいいだけの問題に
簡単になびく真似だけは編集者には
とっていただきたくはない。

これはぼくの考え方です。




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