編集が食いつく企画書って?
編集者が食いつく企画書とはいったい何か?
出版企画書のつくり方をビジネスにしている方が他にもたくさんいるけれど、
企画書には、決められたフォーマットがあると言えばあるけれど、一番の要は、編集者が「おっ!」と思い、読む企画書かどうかにかかってくる。
つまり、編集者ってどんな人なの?
を理解できていない方が、企画書づくりをいくら教えても意味がないのだ。
ベストセラー作家だから分かるというのも違うし、マーケティングが得意だから作れるというのでもないんですね、こればかりは。
僕にコンサルを申し込まれる方、企画書づくりのアドバイスを求める方は、ここを期待してのことだと思っています。
企画書を通す以前に、見てもらいたい方に見てもらうが一番大切なのは分かり切っている話ですから。
ここでは、企画書づくりに必要なポイント、その基本だけ、大切なことだけをシンプルにお伝えしたいと思います。
個人的な「痛み!」に
フォーカスすること!!
~怒り、悩み、不安の本質(感情)にフォーカスすること~
まず一番に、「誰に読んでもらいたい本なのか?」つまり、「誰のどんな欲求に斬り込む本なのか?」を決めなければなりません。
とくに僕は、ビジネス書や自己啓発書をメインにコンサルしていますから、ターゲットを明確にしていないと話になりません。
はじめはターゲットを絞り込めなくてもなんとなくでも構いませんが、たいがい、あなたが一番伝えたい人は身近にいるものなのです。つまり、あなたの顧客の中にいることが多いです。
その方をイメージして、どんな「痛み」を持っているのか?どんな「課題」を解決したがっているのか?にフォーカスしていきましょう。
ご存知の方も多いと思いますが、人は、怒りや不安の方に大きく振り子が揺れます。
その痛みが何なのか?を、日常会話に置き換えてみたり、独り言に置き換えてみたりしながら考えてみましょう。
編集者が嫌う企画書、興味が持てない企画書は、誰が読む本なのかが見えない企画書だからです。
書店だって同じですが。
読み手の「痛み!」を自分も体験し
乗り越えてきた人であることを
知ってもらう!
~「親近感」を持たせること~
一発逆転のストーリー。これがない企画書は正直面白くありません。人の興味の大半は、他人の不幸話しか、ダメだった人が成功するまでの逆転の物語です。
そして、一発逆転のストーリーの最大のウリは、
売り手と買い手の距離を近くし、売り手(あなた)を買い手(読者)のメンター的な立ち位置に据えることができること。
この大前提が「共感させられるかどうか」なんです。
ズバリ言うと、
「どう言うか」よりも「何を言うか」が大事であって、「何を言うか」よりも「誰が言うか」がもっと大事なんですね。
ここでは書きませんが、企画書の生命線は「プロフィール」なんです。
「何を書くか」「どう書くか」以前に、なぜ「あなたが書くのか?」に説得力がない企画書は見向きもされないでしょう。
「何をどう言うか」よりも「どの順番で言うか」。実際に、どんなことが書ける人なのか?これが伝わらないと編集者は信用しません。厳しく言えば、企画書だけでは信用しないのも編集者なんです。
企画書通りに書けない方がいるからです。
それはさておき、当たり前ですが、企画書には章立て・目次を書く必要があります。
細かく書ける人はよいのですが、ザックリしか書けない人でも、以下のポイントは押さえておきたいところです。
★Step.1 「問題1」の明確化(問題提起)
読み手が緊急に解決したいと思わせる「問題(痛み)」を明確にする。
~〇〇でお困りではないですか?~
★Step.2「親近感」の醸成
こちらの提案に耳を傾けてくれるように読み手との距離を縮める。一発逆転のストーリー。
~私も同じ立場でしたからよくわかります~
★Srep.3「解決策」の紹介
具体的な解決法の紹介。
~その問題を乗り越えた私だからこそ、お伝えできる新しい解決法があります~
※他人を説得し理解に導く効果的な方法は、
こうすればうまくいく(結論)
→どうしてうまくいくのか(ロジック)
→その具体的手法(ノウハウ)の順。
応用編として、こうすればうまくいく(結論)の前段階で、
問題提起から始まって
→感情をゆさぶる
→感情をさらに煽る
→問題解決を提示
なんていうのもあります。
読み手の本当に欲しいものと、それを提供するあなたの本当の強みが見事にマッチングすることで、競合を出し抜いて選ばれる秘訣ですよね!
簡単に書きましたが、これらを押えた上で、「何を」「どの順番で」書くのかを考えてみてはいかがでしょうか。
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