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3次元再構成技術VisualSFMを使ってみた第2弾【α6400導入】

以前、3次元再構成を自動で行ってくれるソフトウェアVisualSFMを使って写真を3Dデータにしてみたよって記事を書きました。

しかし、やはり元データの質は何よりも重要です。これは実験でも研究も何にでも言えることですよね。

ということで、今回は前回のiPhone7を改めきちんとしたカメラを買って再挑戦です。もともとカメラは買う予定でしたのでいい機会かなと思って奮発しました。

SONY α6400です。

初心者には十分なレベルのカメラということで、こちらを使ってフォトグラメトリに取り組んでいきましょう。

カメラの基本的な紹介はまたの機会にして、今回はフォトグラメトリのみに焦点を当てていきたいと思います。まず初めに考えるべきは、撮影条件ですよね。

どんなに素晴らしいカメラでも顕微鏡でも撮影条件を間違えれば良い画は撮れません。そして今回はきれいな写真を撮ることが目的ではなく、フォトグラメトリに使える写真を撮らなくてはなりません。

とりあえず、初心者がいじれるところ言えば以下の通りです。
・絞り
・シャッター速度
・ISO
・フォーカス

フォーカスは必須にせよ、他の条件もビシッと決めてやろうと思ったのですが、調べてもあまり写真の撮り方(カメラの設定)について詳細に説明されているウェブサイトは見つかりませんでした。

そんな中、Youtubeにこんな動画があることを発見!これはわかりやすいということで、こちらのYoutube動画を参考にしながら設定を決めました。

Youtube動画から重要そうなところを切り抜くと

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日本語で書くとこんな感じ(あってるかな?)
・可変ズームなし
・一眼レフを推奨
・絞りは変えない
・絞りはF11以下
・なるべくISOは下げる

これだけわかれば初心者には十分です。まず、カメラのオート機能を使うと絞りやISOが自動で変わってしまうので、とりあえず今回はマニュアルで挑戦しました。


実際にやってみた

ちょっと前置きが長くなってしまいましたね。しかしながら、何かを観察したり、イメージングしたりするときは、この設定が欠かせません。

しっかりと、条件をそろえていざ撮影!というこで、今回は小さい頃に買ったスパイダーマンに登場するヴェノムのフィギュアを3次元にしてみましょう。

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上手くいってそうな時もあるんですが、何やらソフトウェアがきちんと計算してくれないときが多々あります。同じ条件で撮っているので画質が悪いわけでもないですし、データ数が足りないということもなさそうです。

こちらの明確な理由はわからないのですが、一つ可能性としてあるのが、フィギュアを置いてある台がきれいな板であるという点です。フォトグラメトリではソフトウェアが特徴的な形を抽出して複数の画像内の位置関係を決めているといわれています。

台の模様がはっきりしておらず、特徴的な模様がない場合、ソフトウェアがカメラの位置を正しく認識できていないのでは?という仮説が立ちます。実際に、被写体の周りがのっぺりしたものだとなかなかフォトグラメトリが上手くいかないなんて記事もありました。

今の目的は何とかして3Dデータにすることです。ということで、今回は新聞紙を引きました。おそらく新聞の文字や画像は特徴量として、プラスに働くでしょう。


きちんとソフトウェアは計算してくれました。

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フィギュアの下には新聞が映っていたり、空中にあるはずもないチリのようなノイズが映っていますが問題はありません。3D上にデータがあるので、足と床の間でデータをトリミングしてやればいいですからね。

トリミングしてやるとここまできれいになります。

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表面のざらつきが気になりますが、とりあえず不要な個所はおおよそ取り除けました。

noteに動画を載せたいと思い、ついでにYoutubeにも登録してしまいました。

今後の課題と考察

やはり細かいところはなかなかきれいに3Dになっていない様子がわかります。本当は被写体がもう少し大きく写るようにもう少し寄った状態で写真を撮りたかったのですが、カメラの焦点の問題かピントが合わなくなったんです。

フィギュアサイズのものをよりきれいに撮ろうと思ったらレンズを吟味する必要があるかもしれないですね。

そしてもう1つの大きな課題、それは複雑なポーズをしている場合手に隠れた腹の模様がきれいに写らないという点です。これはレンズの焦点距離を変えても対処しようがないです。

ちょっと意味合いが変わりますが、トモグラフィーのミッシングウェッジを思い出します。つまり、画像データがとれてなければ当然3次元にもならない箇所が存在してしまうという点です。


最後に

今回はきちんとしたカメラを買ってデータを取得してみました。

そこまで理論的に攻めてはないものの、若干研究のような感じになってしまいましたね。もう少しカメラの勉強もしなければならないので、光学と画像処理の観点からもう少しきれいな3次元データが構成できるように頑張りたいと思います。

ちなみにフィギュアをほとんど持ってないので、15年以上前に買ったヴェノムを被写体に選んだわけですが、こいつが最近SONY MARVELの映画で流行っているというのは面白いですね。

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