海外でひとりリモートワークをしてみて大切だった5つのこと
新型コロナウイルスの影響で注目されているリモートワーク。それを受けてnoteが「#リモートオフィス」のお題を設定していますね。
こういうことに軽やかに反応して、いまある環境の中でみんながよりよく生きていける空気や心持ちを作ってくれるnoteの心意気が、とっても好きなのです。
そして、昨年会社を辞めてフリーランスになって、日本のお仕事をさせて頂きながら海外に3ヶ月半住んでいた私の話も少しは役に立つかなと思ったので、このnoteを書きます。
私の海外リモートワークの環境
2019年6月末に会社員を辞めて、7月からは知人経由で紹介していただいた会社からお仕事を頂きながら雑誌やWEB記事作成を中心とした編集者としてフリーランス生活を開始しました。
そして、9月〜12月下旬までの3ヶ月半、フィジーという南の島で語学留学をしながら学校おわりの時間を利用して、7月から頂いていたお仕事を海外からリモートワークで継続していました。
フィジーってどこ!?という方も多いかと思うのですが
・島国。あたたかい気候でみんな陽気
・海が綺麗なリゾート地として有名
・発展途上国
・治安は悪くないけど、犯罪はある
みたいな感じの、THE南の島!です。最近は単価安く語学留学ができる場所として人気も出てきてるようです。
私の海外リモートは、理解あるクライアントの皆様あってということは大前提ですが、そんな中でも大切だったなと思う5つのことを紹介していきます。
1:働けない時間を伝えることと、レスポンスの速さ
私は時差もある上に日中は現地時間8時〜14時半まで学校に通っていたので、先方も気を使ったと思います。返事があるか無いか分からない状態で待っているのは普通に考えてストレスです。そこで、何時から何時は動けないということを明確に伝えていました。
逆に、それ以外の時間は連絡が来たら基本的に即レス。といっても「確認します!」とか「承知しました!」みたいな簡単なレスもたくさんあります。レスをせずに2日寝かせて完璧に返信するよりも、こういうライトだけど早い対応を心がけていました。
大事なのは相手がちょっと聞きたいことを聞きやすい環境とちゃんと確認しているよという安心感。
2:TV会議はいらない、けどお互いに目で共有できるものを
リモート時の会議はTV会議が必要なのか、それとも通話だけで十分なのか?色々議論の余地はあると思います。個人的な見解としては、TV会議は不要・通話で十分!でした。
顔が見える安心感はもちろんありますが動画ってやっぱり重いので、その影響で音声も遅れたり切れたり…なんてことがあるほうがストレスでした。その結果、1対1だろうが、複数人だろうが通話で会議をしていました。
一方で画面共有は会議時にめちゃくちゃ必要で、話が複雑な会議ではリアルタイムに更新されてお互いに共有できる資料が大事でした。といっても大層なものではなくGoogleドキュメントを議事録にしてお互いそれを見ながら会議&追記していければ十分。
顔は見えないかもしれないけど、何の話をしているのかお互いに、耳でも目でも認識しあえていれば意外と大丈夫。
3:通信環境を死守する
フィジーは発展途上国なので、これは特に気をつけるポイントでした。会議中に電波が悪くなるのはもちろん、携帯の電波やSIMのチャージが切れて連絡すら取れないなんてことも…。
私はPocket WiFiと、携帯SIMの2種類の電波を、それぞれ違うキャリアで持っていました。会議中に「ちょっと音声が聞き取りづらい」と言われたらPocket WiFi→携帯のテザリングに切り替えるなどの対応で乗り越えました。
ちゃんと準備さえしておけば、フィジーくらいの発展途上国であれば問題なくリモートできました。
4:セキュリティは本気の死守!!!!
フィジーは比較的治安が良いと言われていましたが、腐っても海外で、物価も安い国です。そんな中、語学学校に日本人がたくさんいれば、地元の人たちからしたら「お金持ちのカモ」集団…。
人通りの少ない道を歩いていたら現地人にアタックされて携帯と財布を取られる!なんていうのは実はあまり珍しくない光景でした。
しかし仕事をしてる身として、携帯取られるとめちゃめちゃ困る…クライアントとのやりとりだけでなく、クライアントのTwitterやインスタアカウントまで入っている…万が一盗られたら……ぞっとする…。
3ヶ月半、ここに関しては本気の死守をしました。
・携帯は常に胸元のポーチに。いつ何時も肌身離さない
・アタックされた場所などの情報収集は怠らない
・あまり遅い時間まで出歩かない
・夕方以降はタクシー使う(タクシーは10分200円と格安!)
・お酒を飲みすぎない(私にとってはとてもツラい)
・PCはできる限り持ち歩かない。自宅作業をする
・PC保管は自宅の部屋のトランクに。外出時はトランクに鍵を
ざっとこんなものでしょうか…。日本はここまで死守しなくても死なない平和な国ですが、仕事に使うツールの盗難紛失や、盗み見されるリスクなどは十分にあるので気を使うべきポイントだと思います。
もしこの機会に「海外でリモートワークしよう!」と考えている方は現地の治安情報をやりすぎなくらい調べてください…!世界から見た日本人は、お金持ちで体格も小さく、襲いやすい民族なのだと痛感しました…。
ちなみに、私が携帯をいつも入れて歩いていた無印良品の「撥水ミニウエストポーチ」は、小ぶりでちゃんと胸元に荷物を持っておけて、しかもユニセックスでシンプルなので、めちゃくちゃおすすめです。
5:チャットルームの空気を作る
私の仕事は基本的にSlackを使ってやっていましたが、常時一緒に動いてくれるライターの子たちとのコミュニケーションは大切にしていました。
もちろん個人的にも仲が良いし、信頼できるけれども、お互いの顔も状況も見えない状態が長い期間続くわけです。組織やプロジェクトへの愛着を持って楽しく仕事をして欲しいと思ったら必然的に気を使うべきポイントになってきます。
では、具体的に何をしたかというと、雑談です。
まずは自分が自己開示して積極的に雑談をしていくことを心がけています。その結果、気軽に発言しやすい、風通しの良い空間がチャット上に生まれたら最高だなと思うのです。
結局のところ、最後は信頼関係
色々と書きましたが、結局のところは日々築き上げてきた信頼関係が何よりも大切です。その土壌がない上で最初からフルリモートは厳しいと思います。私は海外に行くまで時間がなかったので、フリーランスになった最初の2ヶ月はかなり頑張りました。
信頼関係のベースが築けていれば、あとは人として、仕事人としての基本である
・締切は守る(無理そうなら早めに言う)
・自分の仕事に責任を持つ、言ったことはやる
・人の発言をむやみに否定しない
みたいなことをしっかり守っていれば、リモートワークでもちゃんとまわっていくんじゃないかなぁと思っています。
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