小2息子、最後の登校日にもらったもの。
やや登校渋りがある息子(小2)。
特に2学期後半がひどかったのだが、冬休み明けも様子を見つつ、私はある結論に辿り着いていた。
それは、「やっぱり学校に行こう!」、だ。いや、どちらかというと、「息子なら行ける!」、かもしれない。
今までの流れ(↑)からして、「え、なんか雑じゃない?」と思われるかもしれないが、今の息子には、やっぱり学校が必要だと思ったのだ。フリースクールや不登校児用の学級、特別支援学級なども色々と検討した上での、現時点での結論。
スキーや長距離旅行で、初めは「嫌だ嫌だ」と言っていても、「あ、できる」とか、「大丈夫」という確信が持てれば、途中から人が変わったように飛躍的にがんばる(急に調子に乗る)姿を目の当たりにしたのもある。
特性のために細かいことは色々あるにしても、息子の場合は、多分、ハートの問題が大きいのだ。3学期はあーだこーだ言いながらも、最後まで登校できた(がんばった!)。
学校以外でも、お友達と遊ぶ機会も増えた(ほぼゲームだけど)。
*
そして、今回、わが家の転居に伴い、転校することになった息子。
息子と相談し、お別れの際に、クラスのお友達約30人に鉛筆を1本ずつプレゼントすることにした。引越し先のゆるキャラをプリントしてある鉛筆を入手。
一緒にラッピングし、修了式の数日前に学校に持たせた。担任の先生には事前にお伝えしていた。渡すタイミングも、先生にお任せ。
娘の卒業式の時に先生とお会いした際、こんな事を教えてくれた。
「Y(息子)に、『鉛筆は、先生が配ってもいいし、Yが1人ずつ渡してもいいよ』と話したら、『1人ずつ渡したい』と答えてくれたので、修了式の日にそうしますね。」
え!そうなんだ。自分で渡したいんだ!
先生、よろしくお願いします。
*
そして、いよいよ修了式当日。
転校の書類の受け取りもあったので、靴箱のところで待っていると、担任の先生と子ども達が出てきた。慌ただしい中だったが、先生に感謝の気持ちをお伝えする。
「Y、みんなの前で立派に挨拶できましたよ。鉛筆も1人ずつ渡せました!」と、先生。
おー、がんばったじゃん。
先生と一緒に、息子と、クラスのお友達と写真を撮らせていただく。笑顔の息子。いい記念になったね。ありがとうございました!
そして、校門前で。私達はそのまま空港に向かうことにしていたので、それを知ってママ達がわざわざお別れに来てくれていた。いつもお迎えを共にしていたKくんママと、同じ方向なので一緒に帰っていたSくんのママ。
Sくんママが、「息子がいつもYくんの話をしていて。お母さんも一緒に帰ってくれて、うれしかったというので、今日はお礼を言いに来ました。」とのこと。
お礼だなんて!ほんと、ただ同じ方向だっただけだし。でも、Sくんはとてもおしゃべり好きで、話題が豊富だったから、息子と3人でたくさんお話ししたのは事実。そんな風に思ってくれてたなら、こちらこそうれしいな。
すると、息子が、「ママ!Sくんのお母さんとLINE交換して!連絡したいから。」と言う。そんなこと、今まで1度もなかったのでびっくり。初めは、あまり知らないのにご迷惑じゃないかなと遠慮していたのだが、息子が再度言うので、あ、本気だ、と思い、連絡先を交換してもらった。
うれしそうな息子。えー、すごく好きじゃん、Sくんのこと。よかったねえ。こちらまでうれしくなった。
駅とは反対側だったが、名残惜しかったので、最後にみんなと一緒に通学路を歩いて帰ることにした。
写真を撮ったり、子ども達はわが家のマンションの敷地内に立ち止まって指スマをしたりしている。指スマは、最近大流行しているらしい。親指を上げる数を当てるゲームで、私の時代もあったが、ルールが複雑化している(私はついていけない)。
この当たり前の帰り道が、私は大好きだったんだよなあ。車通りがものすごく多いので付き添っていたのだが、もう交通ルールもちゃんと分かるし、雪山に登ったりする子もいない。
多分、大丈夫と思いつつ、ついお迎えに行くことが日課となっていた。お友達やママ友と会って、ほんの少しでも話せる時間がすごく貴重だったのだ。
そして、本当にいよいよお別れ。マンションの敷地からみんなを見送る。
「バイバーイ!」
「またねー!」
「気を付けてねー!」
いつもの挨拶だけど、もうこのマンションに帰らないことはみんな分かっている。それでも、「いつも通り」が何だかうれしかった。
みんな、ありがとう。
*
転居先に向かう飛行機の中で。
ーーみんなの前で挨拶、何て言ったの?練習していた通り?
と聞くと、
「いや。『マジで、テンション、パリピー!』て言った。」
と息子。
うん、それ、嘘だって分かってるよ。
多分、
「今までありがとうございました。僕は九州の○○小学校に転校します。僕もがんばるので、皆さんも元気でがんばってください。」
などと言ったんだと思う。そう練習していたから。
リュックの中を見ると、配布物の中に、クラスのお友達からの寄せ書きが入っていた。
わ、1人1枚ずつ書いてくれてる!
さっそく、夫と回し読み。
そして最後に、先生より。
寄せ書きを読みながら、私の知らない息子がたくさんいることに気付いた。
うちにいる時と、全然キャラが違うし(それは知ってたけど)、思っていたより、クラスのみんなの印象に残っている様子。「場を盛り上げる」とか「引っぱる」というのは意外すぎた。
もしかしたら、2学期までは馴染んでなかったけど、指スマがきっかけで3学期はお友達との距離が近くなったのかもしれない。指スマ流行、ありがとう。
それに、スノーランドなどのイベントを通して、少しずつ息子が存在感を発揮できたのかもしれない。
息子がどれだけ感じていたかは分からないけれど、こつこつ真面目に取り組む姿や、優しいところをちゃんと見ていて、分かってくれるお友達もいたんだね。先生はもちろんのこと。
そっかー、そうだったんだ。
その寄せ書きは、息子へのものだったけれど、私にとっても最高の贈り物となった。
*
この日にあったたくさんのことで、私は、「息子なら学校に行ける」という考えを、確信に変えた。
息子は、学校で間違いなく頑張っている。もしかしたら、「こうしなくちゃいけない」と自分でハードルを上げ過ぎていて、無理してしまうのかもしれないけれど。でもそれは、全然悪いことじゃない。学校で頑張った分、家で心行くまで解放されればいい。
それに、少し時間はかかるかもしれないけれど、心が通じるお友達もきっとできるはず。だって、実際にできたんだから。そして、少しずつ「学校が楽しい」になっていくといいなあ。
今後、また行き渋りがあったとしても、息子の主観や、家での様子だけで、マイナスに捉えるのは改めようと思う。本当に困っている時にはスルーしないようにしつつ、長い目で、広い視野で見守っていこうと思った。
新しい環境でも、大丈夫。そう信じることにした。一番近くで見ていた先生やクラスメイトが「大丈夫」、「自信を持って」と言ってくれたんだから。
最後の登校日、色んなことがあり、心に特大のプレゼントをもらった私達親子。
旅立ちの日に、最高の「おもたせ」となった。
***
書き残しておきたいことが多くて長くなりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました♩
息子が成長するように、これから私も考えをアップデートしていこうと思います。
札幌でお世話になった皆さん、先生、お友達、本当にありがとうございました。
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