小2息子、「学校に行きたくない」本当の理由とは。
つい先日、この記事を書いた。
学校に行き渋る息子(小2)を、何とか向かわせる方法を模索中、という内容。
行き渋る理由は、息子が色んな事を気にし過ぎてしまう、というものだった。
多分、これは概ね合っている、と思う。
ただ、この時の私は、まだ本質が見えていなかった。
*
毎年行われる「いじめアンケート」を記入していた時(低学年は自宅で書くシステム)。
1番目の質問にこうあった。
答えは2択。
1.「楽しい」
2.「楽しくない」
息子は迷わず、2に丸をつけた。
ーーはやっ!
これは、いじめやいじめにつながる事例を拾うためのアンケートなので、続く質問には、息子が楽しくない理由を書く項目はなかった。
息子はいじめられてもいないし、目立ったトラブルもないからだ。
だけど、本当はそれこそが「学校が楽しくない」答えだった。
トラブルがないということは、実は、「お友達との関わりが極端に少ない」ということだったのだ。
夜寝る前に、布団の中で話すと本音が聞けたりするので、「休み時間は何しているの?」とさりげなく聞いてみた。
「何もしていない。誰とも話さない。」と答えた息子。教室で座っている事が多いそうだ。長い長い20分間に感じることだろう。
安心して楽しく過ごせるお友達がいない。なんだか寂しく感じる。
それが、「学校に行きたくない」本当の理由だったのだ。
そうはっきりとは言えないものだから、色んな理由を見付けて、訴えていたんだと思う。
胸がギュッとなるのを感じた。
*
おそらく、息子はコミュニケーションが苦手なタイプだ。
本当は人と話すのが大好きで、ユーモアもある息子。親バカは承知で書くが、言葉のチョイスに独特のセンスがある。だから、私は話していてとても楽しい。
でもそれは、基本、大人や年上の子と話している時だ。同級生にはその感じ、多分伝わらない。
挨拶も消極的で、気の利いた一言など言えない。大人となら出来る言葉のキャッチボールが、同級生とはうまく出来ないのだ。大人はどんなこぼれ球でも拾えるから。
休み時間、本当はみんなと外で遊びたい気持ちもあるのだけれど(実際、少し前までは外に行っていたそう)、鬼ごっこやボール遊びはちょっと苦手。ずっと走り回る男の子達の仲間に加わって遊び続けるのは、なかなか難しいようだ。公園でもたいていそんな感じだ。
息子が仲良くしたい子は数人いる。でも、好きな遊び方が違うので、一緒には遊べないのだそうだ。
それで結局、教室で一人ぼっち。
ーー分かる、分かるよ。
私自身もどちらかというとそういうタイプだったからだ。ただ、女の子の場合、お絵描きや折り紙、おしゃべりなど、教室でも楽しく遊べるし、そういう子も多い。
もしかしたら、他にも息子と同じようなタイプの男の子もいるのかもしれないが、今のところ、見つけられていないようだ。
女の子と遊ぶ方が合っていそうだが、なんだかそれは嫌みたい。
そういえば、幼稚園の頃からそうだった。
先生が声をかけてくれて、やっとお友達の輪に入ることが出来る。その遊び方も、自分がルールを知っていて、楽しめると感じたものじゃないと参加しない。
放課後デイサービスの自由時間も、基本そうだったよう。でも最近、息子が心を開いて、息子のことも可愛がってくれる6年生のお兄ちゃんがいるので、積極的に輪に入れる(ここでやっているのが筋トレ。)ようになり、楽しい時間を過ごせている様子。本当に有難い。
そうか、そうなのか。そういうことか。
そりゃそうだよね。学校生活は本人的に大変なこともたくさんあるけれど、1人でも安心して過ごせるお友達がいれば、感じ方が違うよね。
息子の気持ちが痛いほど分かった。
みんなは当たり前のようにしているけれど、どこか頑張らないと今の学校では「楽しい」を見付けられない。
自分ではどうすることもできなくて、でも誰も悪くないしっていう状況が続いていたのだ。
*
さて、それが分かった今。私はどうしたらいいのだろう。簡単ではないな。多分、これからもこの状況は続く。
また1つ、大きな宿題を出された気分。
コミュニケーションスキルを身に付ける方向(トレーニング)に進むのが良さそう、とは思う。ただ、これはちょっと勉強中なので分かるが、効果を生み出すまでの過程はなかなか長く、すぐすぐ出来ることではない。
先生に相談して、無理に外遊びに入らせてもらうのもなんか違うな、と思う。
それで、なるべく簡単で、すぐにでも使えそうな御守りを2つ持たせることにした。
1つは、挨拶をすること。すぐに出来なくてもいい。はじめは相手に届かなくてもいい。朝行った時に、1人でもいいし、心の中でもいいから、「おはよう。」を言ってみよう、と伝えた。
挨拶はコミュニケーションの入口だから。家族になら出来るのだから。息子にとってはきっと勇気が必要なことだけど、「出来ない」と思い込まずに、ちょっと踏み出してみよう。1回でも出来ると自信が生まれそうな気がする。出来るようになるといいな。
もう1つは、「本を読もう」と話した。実は聴覚優位のところがあり、本を読むのはあまり好きでない息子。でも、音読や暗唱はやらせたら上手なのだ。お気に入りの本に出会えたなら、そこから世界が広がるかもしれない。ゲーム以外で話題を膨らませることにつながるかもしれない。それに、没頭することで、1人の時間を寂しく思わなくなるかもしれない。
とりあえず思い付いたのがこの2つ。
どうか、頑張り過ぎずに、少しでも「楽しい」瞬間が増えますように、と思いながら今日も息子を送り出した。
*
娘のように「学校楽しい!」と登校できることが、どれだけ貴重で有難いことなのか、今ならよく分かります。でも娘も、低学年の時はそうでもなかったような気もします。本人や周りの成長や、環境によっても、状況は変わるのかもしれません。
長い人生の中でも大切なこの学童期。笑顔で過ごせるように、これからも色んな道を息子と一緒に模索していきたいなあと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
***2023/11/13追記***
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