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陽だまりのかけら

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日常の光を集めるメディア。
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#エッセイ

変わらない過去とイヤホンから流れるラジオのこと

『みなさん、こんばんは。……です。本日は…』 朝起きて仕事に行くとき、いつもの駅まで40分…

10月のねこ
6か月前
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勘違い

「何から話せば良いのかな」。 悲しいことが多すぎる日常に何を添えれば、あなたに触ることが…

静かな海
6か月前
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また会えたね

これまで書いてきたエッセイを、ふと読み返してみることがあります。 数十日前。数ヶ月前。数…

10月のねこ
6か月前
14

冬の光

わたしは移り変わる季節の中、冬に差す光のことがとても好きです。それは必ずしも目に見える、…

10月のねこ
6か月前
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この星のかけら

「ツートントン、ツーツー。」 この広い宇宙のなかで、その星の上にいるあなたに、この声が届…

10月のねこ
6か月前
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あなたのための星であること

わたしの住む星には、ほんの少しの美しいものがある。 そう感じたのは、ここ数年のことでした…

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黄金色の小麦畑に君は誰を想う

人生は複雑だ。異論は、申し訳ないけど認めない。 幸せも、愛も、痛みも、虚無でさえ、絡まり合ってどこから解いてゆくべきかわからない。 人生はマラソンだろうか。 人生は旅だろうか。 人生は雨だろうか。 終わりのあること、探し続けること、あるいは晴れ間がやってくることを表すそれらの比喩はどれも、いつだって私の人生にしっくりとくることはない。 私が大切に抱えてずっとずっと運んできた箱が唐突に開き、中身をまじまじと観察することになったその日。 この重み、さぞ美しく重厚なものが入って

魔法つかいになりたかった、いつかの小さな女の子へ

魔法つかいになりたかった。 キラキラステッキをくるりと回してかわいい呪文を唱えれば、好き…

静かな海
1年前
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12月31日

こんにちは、ねこです。 これを書いているのは12月31日、忙しなく働く人たちと年末年始お休み…

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いつか悲しみを超える時が来るのかもしれないとまで思う、あなたの表情のはなし

「楽しい?」とか 「おいしい?」とか 「嬉しい感じの気持ち?」とか、 よく聞いてしまう。 …

静かな海
1年前
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光の中に

窓から光が差している。 わたしはその光で目を覚ました。 今日はすこし早起きをしたから、朝…

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ガラスの瓶に星の砂

こんにちは、ねこです。 あっという間に11月になりましたね。ここ最近は冬みたいな寒さの日が…

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金木犀の香る道を

こんにちは。ねこです。 とても久しぶりのエッセイになってしまいました。みなさまいかがお過…

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悪夢から這い出てすぐに思うこと

半袖Tシャツで、少し伸びた髪をキュッとまとめて過ごしています。 昼の間に充分に太陽を浴びた屋根の熱気は冷め切らぬようで、夜も蒸し暑く肌掛けを蹴飛ばしながら過ごす夜。 やっとの思いで眠りと現実の間に潜り込んだと思ったら、見るのは悪夢、なんてことがまあまああります。 二度と目の前に現れないでくれと願ったあの子の出てくる夢、退職したはずの会社でまだ働き続けている夢、無表情のあの人に罵詈雑言をただ浴びせ続けガラスのコップなんかを投げつける胸くそ悪すぎる夢。 起きると決まってぐっ