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Vanillabeans

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黄鴬見睨

2月。横浜、みなとみらい駅にほど近い横浜美術館へ石内都さんの個展を見に行きました。石内さんは桐生市生まれ、横須賀育ちの写真家。皮膚や衣服と時間のかかわりに迫る作品を多く制作しています。今回の展示では、桐生と横浜がかつて絹産業で結ばれていたことをリンクさせつつも、私的な記憶をトレースするような作品を発表されていて、どれも印象に残るものでした。

この展示期間中、ミュージアムショップでは、横浜にあるbean to barのお店バニラビーンズとコラボレーションしたチョコレートがいかにもなスーベニアらしく並んでいました。フレーバーを工夫してパッケージの印刷を変えるだけで「地域」と「機会」の限定商品が出来上がるのだから、なんて良いアイディアだろう、展覧会ごとに違ったバリエーションが今後も続くのかなと期待していたのですが、そうでもなかったようです。1枚900円以上したのは高かったのかしら…

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FILM

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桐生と横浜のつながりは、私にとって高崎と川崎を辿る旅と重なります。

私の母の実家が川崎ということもあり、私にとって神奈川は第二の故郷、くらいに身近な場所です。川崎の祖父母はテーラーを営んでいました。子どもの目から見れば大きなミシンや鉄の塊のようなアイロンは、近づきすぎてはいけない、なにか神聖なもののように思えました。

祖父が飄々と運転する自転車の荷台に乗って川崎大師へ行ったり、祖母が作ったオーダーメイドのワンピースでファッションショーをしたり。幼いころの思い出はたくさんあるけれど、特に祖母はよく働きよく遊ぶ人で、大人になってからも私の人生観に大きな影響を与え続けています。

彼女に、十代のころから今まで繰り返し言われてきた言葉があります。「えりちゃん、今の時代は結婚なんてしなくてもいいの。年をとってからもできるからね。ただ若いうちはよく遊びなさい。働けるうちに働きなさい。年をとって友達がいないのとお金がないのは惨めだから。」

CHOCOLATE

http://chocolatedesign.co.jp/html/page8.html


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