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光について

国立新美術館
イギリスのテート美術館展にて
光をテーマにしたたくさんの作品に出会う

光、と一言で言っても、作品は多様だ

目の前の光に真摯に向き合って
光そのものをどう表現するかということに
尽力したものや

希望や善悪、情熱といった人間の心を
光に投影させて表現しようとしたもの

光と影に着目して、
空間の中に位置付けているものなど

他にもありとあらゆる光の表現が並んでいた

作品の一つひとつからは
光の降り注ぐ風景への愛おしさ
掴むことのできない光に
情熱を注いだ様子が伝わってくる
中には半世紀描き続けた作品もあって
自分の つくる についても
考えさせられる時間だった


わたしたちは 光、というものに
どうして惹かれるのだろう

光、というテーマの幅広さに
美術館を出るときには
うまく言い表すことのできない
膨大なものが入ってきた感じがして
とてもつかれてしまった
美術館に行ったあとは
大抵こうなるのだけれど

2週間くらい
ゆっくりと時間をかけて
少しだけ消化できてきた中で
光についてを文字にして
残しておこうと思う

感覚、に逃げないで
苦しくても向き合うことも
時々は、する必要があると思っているから



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美しい光

自然がつくり出す柔らかな光

光が映し出す七色の景色

いつもの部屋に降り注ぐ光

絶望の中にいても

わたしたちの心のどこかに

自分でもまだ気づいていない

小さな希望や

叶えたい願いがあることに

そっと 気づかせてくれる
 
光 という

決して触れられないものの

存在に気がついて

見つめてみようと思えた

そんな自分に出会えたから


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マーク・ロスコの作品
「黒の上の薄い赤」の前で
暫く立ち尽くしたのは

それまで眺めるものだと思っていた絵画が
はっきりと

わたしのいる空間そのものを
生み出しているように感じられたから

この感覚は、音楽ととてもよく似ているし
きっとわたしは、そのような音楽がつくれるように
なりたいのだと思う


大切な演奏の日は、もうすぐ


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