日本のものづくりは世界一

唐津一さんの「日本のものづくりは世界一」という本を読みました。

この本は誤った報道をしているマスコミに対して物申す本となっていました。

まとめると長くなりそうなので、2つに分けて書こうと思います。


マスコミは大衆をミスリードしたことについて、反省するということを知らない。
ものづくりの現場では常識である失敗に学ぶ姿勢が欠けている。そのためにトイレットペーパー騒動を起こしたり、原因のない不景気に世の中を導いたりしていることに気づきもしないと書いていました。

私はトイレットペーパー騒動といえば、去年にもありましたが前にも同じようなことがあったことにびっくりしました。

1973年の第一次オイルショックで発生したトイレットペーパー騒ぎは世間の噂がとんでもない効果を及ぼすことの実例だったそうです。
きっかけについては諸説あるが、あるスーパーが宣伝チラシに激安販売で紙がなくなると書いたためであるとか、ある新聞にメーカーが値上がりを目論んで売り惜しみしているとの投書が掲載されたためであるとか言われている。いずれにしても、当時の日本ではトイレットペーパーが不足する理由など1つもなかったそうです。
しかし噂はパニックを呼び、トイレットペーパーを買いだめする人が続出したため、店頭はおろか問屋の在庫までなくなってしまい、最初は楽観していた人たちまで実際に店頭からトイレットペーパーが消えたために確保に走り出し、商品を奪い合っての暴力沙汰や混乱した店頭での迷子など大きな騒動に発展したそうです。

マスコミの悪い癖はものごとの本質を見極めようとしないで表面だけのスペックだけで素人判断を下し、それがさも真実であるかのように報じることだそうです。
マスコミは暗いニュースをやめようとはしない。それどころか、枕詞のように「不況なので」「景気の先行きが不透明なため」などの言葉をニュースにかぶせている。
パブロフの犬ではないが、毎日同じことを聞かされていると人々はしだいにそれを真実であると思い込むようになる。
今は不況なんだという考えがコンセンサスとなり、消費行動を鈍らせる。そしてそれが悪循環となり、経済は出口のない迷路に入り込んでしまうと書いていました。

また、日本は個人消費が経済の過半数を占めている国なのだから個人がお金を使わなければ景気は絶対に上向かない。
みんなが安心してお金を使うようになれば、すぐにも景気は好転するのである。
そしてそのムードを支配しているのはマスコミだと書いていました。



次のことは唐津一さんの持論みたいですが日本人は金融に向いていないと書いていて、素直で駆け引きの下手な日本人はユダヤ人やインド人アラブ人といった百戦錬磨の交渉の達人たちに手もなくひねられてしまう。嘘だと思ったらバブル期に大挙して海外進出した日本の金融機関がどうなったかを見てみればいい。
日本の製造業はみごとに海外進出、海外生産を成功させているが金融の多くは尻尾を巻いて逃げ帰る羽目になったではないかと書いていました。

同様に日本人は外交も下手であると書いていて海外との交渉ごとになると、たいてい相手の言い分が通ってしまい、日本はぶつぶつ文句を言いながら引き下がるのが通例である。ひどい場合には呼びつけられお金を出させられ、さらには文句まで言われて帰ってくる。
これが世界第二位の経済力を持つ国かと思う場面は少なくないと書いていました。

現在の日本のGDPは世界第三位ですが、特に外交のは納得でした。

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